分化誘導と効果増強を指向する他剤併用癌化学療法の研究
Project/Area Number |
02152113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
小田島 粛夫 金沢医科大学, 病理学(I)教室, 教授 (10064510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有沢 宗久 富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (80019132)
清水 昌寿 金沢医科大学, 血清学教室, 講師 (30150759)
山口 宣夫 金沢医科大学, 血清学教室, 教授 (10106916)
越村 三郎 金沢医科大学, 血清学教室, 客員教授 (10019854)
太田 隆英 金沢医科大学, 病理学(I)教室, 助手 (10152141)
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Project Period (FY) |
1989 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 分化誘導 / 化学療法 / 免疫療法 / 抗腫瘍作用 / 同系腫瘍 / がん細胞毒性 |
Research Abstract |
本研究は化学療法剤、免疫療法剤に加えて分化誘導能や補血作用などの特性を有する植物成分を併用する他剤併用療法について、抗腫瘍効果の増強、副作用の改善など臨床上有用な合併療法の至適条件を設定し、その背景となる三者の相互作用の機作を調べることを目的として以下の実験成績を得た。 癌細胞に対する直接的抑制作用は化学療法剤及び再分化誘導剤などを併用し、制癌効果について細胞増殖抑制や再分化誘導能を指標として試験管内で判定した。又、間接的作用は免疫療法剤を選択しマウス同系腫瘍を用いて担癌宿主の生存日数、局所の増殖及び転移状態を精査すると共に宿主より食細胞やリンパ系細胞等を調製して、がん細胞傷害作用を検査した。これらの直接作用及び間接作用を示す薬剤諸種を組み合わせた後、至適な治療計画を選択するための実験を行った。 1)非特異的免疫療法剤(OKー432,lentinan及び冬虫夏草抽出液)及び分化誘導物質(saikosaponin等の植物成分,Na butyrate,papaverrine等)の3剤で、延命、局所腫瘍増殖の抑制、特に転移抑制を効果判定の基準とした結果、化学療法剤、分化誘導剤及び免疫調節剤の順序で治療した場合に最も強い抗腫瘍活性が認められた。 2)上記動物実験に対応して、B16細胞株の培養系における細胞動態、すなわち抗癌剤処理細胞の分化誘導剤に対する反応性を検討すると、増殖性を抑制しながらメラニン色素産生能を増加する組み合わせが得られた。 3)上記の抗腫瘍実験における担癌動物の宿主機能、特に腹腔及び脾の細胞をプラスチック付着細胞(95%マクロファ-ジ)と非付着性細胞に分離し試験管内で癌細胞と混合培養して癌細胞コロニ-形成能に及ぼす影響を検討した結果、プラスチック付着細胞に抑制活性が検出された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)