Project/Area Number |
02152114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
丸野内 棣 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 教授 (90181825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細谷 弘美 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 助手 (50181508)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | hsc70 / 分化と脱分化 / 転写調節 / 白血病細胞 |
Research Abstract |
ヒト白血病細胞株を用いてhsc70遺伝子の発現調節について調べ、この遺伝子の脱分化・再増殖への積極的役割を示唆する結果を得た。 1.hsc70の転写はU937がTPAで分化誘導を受けると抑制され、分化したマクロファ-ジから脱分化する過程で活性化される。 2.低血清培地でG0に同調されたU937及びヒト正常線維芽細胞(TIGー1)に血清を添加するとhsc70の転写はS期に入る前に最大に達し、上記と合わせこの遺伝子がG0からG1期の進行に必要なことが示唆された。 3.U937のhsc70 cDNAと正常染色体遺伝子の5'末端周辺をクロ-ニングし、塩基配列の決定をした。(補助金により購入した定電圧電源装置等を使用)。U937のcDNAには既報のものと較べ塩基置換が3.欠失と付加が各1ヶ所ずつ見られたが、推定アミノ酸配列に変化はなかった。 4.hsc70のcDNAをU937に導入し安定なクロ-ンを得た。各クロ-ンの増殖速度は親株と同じであったが、TPAでマクロファ-ジに分化させた後の脱分化が親株より速やかであった。これは上記2.で得られた結果を支持し、hsc70の脱分化への積極的な働きを示すと考えられる。hsc70のアンチセンス等を導入し、より正確な解析を行う計画である。 5.遺伝子の5'上流1.7kbpについてCATアッセイで転写調節部位を調べた。主な転写調節部位は、SP1結合部位、HSE、CATーboxなどを含む500bp以内にある。増殖中の細胞と分化した細胞の核抽出液を用いたゲルシフトアッセイでは、両者にちがいをもたらすDNA断片は、500bp内の42bpに含まれる。この塩基配列はこれまでに報告されているシスエレメント配列を含まない新しいものである(補助金で購入のPCR反応槽はプロ-ブの合成等に使用)。現在フットプリント法による正確な結合部位の決定と結合たんぱくの精製が進行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)