Project/Area Number |
02152139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
松影 昭夫 愛知県がんセンター研究所, 生物学部, 部長 (90019571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中洲 章 愛知県がんセンター研究所, 分子生物学研究室, 研究員 (50198107)
広瀬 富美子 愛知県がんセンター研究所, 生物学部, 研究員 (60208882)
山口 政光 愛知県がんセンター研究所, 生物学部, 研究員 (00182460)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
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Keywords | DNAポリメラ-ゼ / 発現調節 / サイレンサ- / PCNA / ホメオドメインタンパク質 / 分化調節因子 |
Research Abstract |
DNA合成において中心的な役割をはたすDNAポリメラ-ゼ(以下pol)やその補助因子の発現は細胞増殖と密接に関連しており、がん遺伝子の発するシグナルの最も重要な標的と考えられる。本研究はこの問題の解明に正面から取り組むことを目的としており本年度は以下の実績を得た。 1)polβ遺伝子のサイレンサ-に結合する因子のひとつがcーFos関連タンパク質であることを確認するとともに、cーFosによって遺伝子発現が抑制されることを見いだした。また大腸菌で産生したpolβのSer44もしくはSer55がプロテインキナ-ゼC(PKC)によりリン酸化を受け失活することを見いだした。このことは、polβが遺伝的および生理的な両面でPKCによって抑制されていることを示す。 2)マウスPCNA(増殖細胞核抗原、polδ活性促進因子)の遺伝子およびこれと高い相同性をもつ2つの偽遺伝子をクロ-ン化して、その構造を決定した。PCNA遺伝子のプロモ-タ-と発現抑制配列を見いだし、前者はアデノウイルスE1A遺伝子によって機能促進をうけることを証明した。 3)ショウジョウバエのPCNAおよびpolα遺伝子の全構造を決定した。両遺伝子のプロモ-タ-一エンハンサ-領域には8bpのパリンドロ-ム配列からなる共通の構造があり、発現調節にとって重要であることを証明し、この配列に結合するタンパク質因子の存在を確認した。両遺伝子のさらに上流域には、形態形成を支配する転写調節因子であるホメオドメインタンパク質の結合配列があることを証明し、実際ある種のホメオドメインタンパク質によって、抑制されることを確認した。この結果は、DNA合成酵素が、増殖シグナルとともに分化シグナルによっても制御されていることを示唆する。このことを、in vivoで確認するために、PCNA遺伝子の発現調節領域とlacZ遺伝子を連結したDNAを胚に導入して約30系統のトランスジェニックフライを作製し、実験を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)