Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 一樹 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (00208125)
本多 中二 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30017420)
萩野 剛二郎 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90017369)
御牧 義 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60017358)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Research Abstract |
大規模災害発生時の住民への避難情報等の防災情報は,地域の機関(市役所など)が住民にラジオ・テレビ等のマスメディアの他,防災行政無線,広報車などを通して伝達される。ラジオ・テレビ等のマスメディアは難聴地域が存在すること,防災行政無線,広報車は車両の進入が困難な地域が存在することが問題となるため,これらは相補的に利用されている。しかし,情報伝達の迅速性,浸透性において多くの問題が残されている。本研究は,この防災情報が現状でどの程度有効に伝達されているかを調べてその問題点を知ることによって,今後の防災情報通信システムのあり方について考察するものである。 本年度は,防災情報の伝達のされ方について昨年度の結果を踏まえてさらに詳細なシミュレ-ションを行い,現状の防災情報通信システムへの改善策や拡充点を整理した。シミュレ-ションは,調布市の一部を例にとり,地域をメッシュに区分し各メッシュのデ-タをファイル化して,災害時の情報の入手を時期別・情報別に行った。その結果,現状の防災情報通信システムでは,災害発生から十分時間がたっても,まだかなりの地域で情報が入らず通信ができていないことがわかった。このことから,今後の防災情報通信システムには,(1)行政無線の戸別受信の完全化,(2)停電時でも聞くことができるラジオ聴取システムの開発,(3)重要回線のみならず,一般回線でも〓輳を起こさない電話システムの開発,(4)予め行政無線の不可聴地域に対して広報車が重点的に回れる事前計画,(5)音声や映像による複合情報の入手が可能な特定地点の設置,等の改善や拡充が必要となることがわかった。
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