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¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
御岳の噴気孔ガス,噴気孔週辺の地表ガスおよび御岳近辺の温泉について研究した。 1.御岳の噴気孔ガスについて 噴気孔温度は,爆発('79,10.28)から1,2年は,大きく変動したが,その後は,低下傾向を示しており,本年もその傾向にあった。 ガスの組成については,長野県西部地震(M=6.7,'84.10.14)の前に,H_2/Ar,He/Ar,CH_4/Ar等の値が大きくなり,その後低下していた。本年は,これらの値は小さくなり,'83年当時の値に似た値を示した。 So_2/H_2S比は,地震の前に大きくなったが,その後は上記の比とは異なり,小さくなった後再び大きくなっていた。しかし本年はまた小さくなった。その他噴気孔ガスから得られた知見としては,ガスに空気が混入し易くなっていることがある。これは噴気力の低下を意味するものと思われる。 2.噴気孔週辺の地表ガスについて 火山活動の状況を知るため,噴気孔週辺の地表ガスを調べたところ,噴気孔から100m程離れた何の変哲もない斜面から多量の水素が検出された。これは,御岳の火山活動エネルギ-はまだかなり大きいことを意味する。 3.御岳近辺の温泉について 濁河温泉では,温泉水の化学成分濃度が噴火後と比べ,徐々に地下水で希釈されて薄くなっているが,他の温泉水に関しては,温泉水の水量が減少している傾向は窺えるものの,成分的には変りがないように思われる。 研究成果は,噴火メカニズムと災害・火山災害の規模と特性に発表した。
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