生活空間としての街路のもつ震災危検度事前評価と防災性能向上計画支援システムの開発
Project/Area Number |
02201245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 有 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90027235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 正美 金沢工業大学, 工学部, 助手 (40170469)
浦 憲親 金沢工業大学, 工学部, 講師 (50064473)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 危険度解析 / 地震災害 / 都市防災 / 支援システム / 街路 / 生活空間 / 実大実験 |
Research Abstract |
本研究で得られた成果を要約すると、次のようになる。1.近年発生した被害地震を対象に、生活空間としての街路に関わる被害事例を、各種の被害調査報告書と当時の新聞・雑誌・週刊誌等の報道記事から抽出し、被害の量と質について統計解析を行うとともに、種々の被害様相間の連鎖の関係を分析した。2.2次災害の発生を強く支配する組積造の塀について、既往の耐力性能実験の結果を基に、作用地震力と推定耐力との関係から被害発生危険度の事前評価法を提案した。さらに、塀の倒壊に起因する人身傷害の発生と避難行動の妨害の各発生危度を、物の倒壊と人間行動を時間軸上でパタ-ン化するシミュレ-ション解析から評価する方法を提示した。3.街路空間における主要な沿道構成物の木造建物の耐震性能に関して、築後17年を経た実在木造住宅の振動実験および静加力破壊実験を行い、作用地震力による破損の進行程度とこれが街路空間へ及ぼす影響を明らかにした。4.生活空間の地震被害のもつ意味を分析し類別しながら、これらを測る被害尺度とその計量方法を提案するとともに、上述の諸成果を採入れて、街路空間および街路を含む地域空間のもつ地震災害の発生危険度を事前評価する方式を提案した。すなわち、被害の様相をマクロに類別して、様相毎に空間固有の地域特性を定義し、様相間の連鎖の関係を時間軸の進行方向にのみ想定して、各危険度の評価式を、これに関わる地域特性および時間軸上で以前に発生する被害様相の危険度群の線形結合で構成した。5.既存の被害資料と対比しながら、上記構成式の結合係数を試行錯誤で定め、金沢市域の中心的な空間について関連資料や実態調査デ-タを利用して適用した結果を示した。併わせて、危険要因と抑制要因を抽出し、地域特性を考慮した防災性能向上計画について考究し、これを危険度評価計算システムと結合して、支援システムとするための構想を提示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)