Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
(1)高度エレクトロニクス,バイオテクノロジ-関連の先端産業分野で新たに使用されるようになった有機金属化合物の中から,主として水銀,鉛,スズ化合物に着目しその動態と制御・処理技術に関し,研究代表者が過去6年間にわたり行ってきた調査研究の成果を基に研究を進めた。 (2)先端産業の中からバイオリアクタ-を例に挙げ,流入金属化合物の微生物への吸着特性を明らかにすると共に,その制御技術・プロセスについて実験的検討を行った。岡山大学環境管理センタ-の合併処理汚泥を対象菌体に用い、土壌環元が求められているにもかかわらず、生活系雑排水から流入する有害重金属等の吸着・蓄積のため再資源化処理が進まない事象に着目し実験研究した結果,ばっき槽の前段階で菌体を増殖させ流入重金属の吸着処理を行う前処理プロセス開発に見通しを得た。金属イオンの吸着特性は,(1)菌体/金属イオンを200〜300の接触比で混合接触させれば,鉛イオンは1mg/1以下に吸着処理できる。(2)加熱処理した汚泥の方が,吸着能が数倍増大する。(3)食堂排水汚泥等ら比ベ合成繊維工業などの産業廃水処理汚泥の方が吸着特性が優れ,吸着剤開発に適する。(4)最も吸着性能の優れている合成繊維廃水汚泥で,金属イオンの等温吸着特性を求めたところ,市販吸着剤に比べかなり吸着能が大きく,吸着速度が速いので,装置も小型化可能なことが明らかになった。 (3)本研究では,GaAs系半導体のCVDプロセスについても金属化合物の動態調査を行い,実際の薄膜形成・CVD製造プロセスに関する産業技術情報から,Hg0.016mg/1,Cd0.60mg/1,T10.73mg/1の低濃度金属化合物を含む廃ガス・廃水に対し,研究分担者らが既に実績を有する気固系及び固液系の流動層吸着処理技術を応用することにより,特に希少価値半金属元素の将来の再資源化に配慮した効率的な制御プロセス,最適処理システム開発に関しても同時に実験研究を進めている。
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