Project/Area Number |
02203201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
落藤 澄 北海道大学, 工学部, 教授 (50001152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 克則 北海道大学, 工学部, 助手 (80208032)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 廃熱 / 地域熱エネルギ-システム / 長期蓄熱 / 地域熱供給 |
Research Abstract |
本研究は、都市の廃熱を有効に利用するための第一段階として、廃熱の特性と賦存量を調査し、利用の基本方針とシステム構成の在り方を検討し、札幌で検討された斬新な低温廃熱利用システムと長期蓄熱の実績を調査し、その性能を明らかにしたものである。 (1)廃熱の賦存量と評価 地方都市と大都市の都市廃熱の形態と賦存量の内訳を明らかにし、評価の方法を示した。ごみ焼却場,下水処理場,発電所の都市施設からの廃熱が有効であること、および今後は、低温廃熱利用の開発が課題になることを指摘した。(2)利用計画の基本方針とシステムの構成 5項目からなる利用原則と基本方針を提案し、それを支援するシステムの構成の在り方を検討した。すなわち、都市のエネルギ-ネットワ-ク構想と蓄熱系との組合せが必要であり、特に季節間の蓄冷熱システムを組み込むことによって新しい利用の展開が拓かれることを示した。(3)低温廃熱システムの調査結果と考察低密度な廃熱利用の代表として、札幌市で実施した地下鉄廃熱利用地域暖房システムを取り上げて調査を行なった。システムの構成の特微は、新しいヒ-トポンプボイラシステムを採用していることであるが、その平均の廃熱寄与率は約25%に達している。今後の都市における低温レベルの廃熱の可能性について参考となる資料が得られた。(4)季節間蓄熱システムの調査結果と考察 季節間蓄熱の方法には、帯水層蓄熱が有効である。札幌近郊に実験プラントが建設されている。そのシステムの熱回収率,温度変化を継続測定した。その結果、温水注入および汲み上げ量がおおよそ年間1万トンにおいて、季節感の熱回収率は約46%であった。温度降下は、6カ月の汲み上げ後8℃程度であり、季季節間蓄熱の有効性を示す結果が得られた。また、シミュレ-ションによる解析を行い実測値とよく一致することを示した。
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