セルロ-ス直接発酵微生物の育種とアルコ-ル燃料の高効率生産
Project/Area Number |
02203227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 猛 名古屋大学, 工学部, 教授 (10043324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚住 信之 名古屋大学, 工学部, 助手 (40223515)
飯島 信司 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00168056)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | セルラ-ゼ / アルコ-ル酵母 / エタノ-ル生産 / 分泌 / 遺伝子組換え / バイオマス |
Research Abstract |
1.本研究室でクロ-ン化した6種類のセルラ-ゼのうち、セロビオヒドロラ-ゼ遺伝子を酵母の分泌ベクタ-に連結したプラスミドを作成し酵母に導入した。本酵母が生産するセロビオヒドロラ-ゼの約40%が細胞外(培養液中)に分泌され、酵母で機能するプロモ-タ-や分泌シグナルを含まないセルラ-ゼ遺伝子を導入した組換え酵母に比べてセルラ-ゼ生産は約50倍に増大した。また、活性染色法からセロビオヒドロ-ラゼは細胞内外に存在し、分子量の異なる数種類のセルラ-ゼが生産されてした。特に培養上清に分泌された酵素のみに糖鎖が付加されていることが、糖鎖染色の結果から明らかとなった。 2.今回構築した組換か酵母は、酵母エキスとポリペプトンに糖源といてグルコ-スを添加した培地で最高の細胞増殖速度が達成され、同時に培養液中にセルラ-ゼ活性も最高の74U/lであった。将来実際にセルロ-スを資化する酵母を用いた場合にはグルコ-スの生成が律速となり、培養液中のグルコ-スは低濃度であると予想されるが、低濃度のグルコ-スにおいてもセルラ-ゼは生産された。更に本組換え酵母のセルロ-ス分解性を検討したところ、カルボキシメチルーセルロ-スを加えた培地においてセルラ-ゼ活性の増大とセルロ-スの分解に起因する培養液の粘度低下が観察され、セルロ-スの分解が起っていると推定された。 3.セルロ-ス資化酵母を使って解率的なアルコ-ル生産を行なうには、グルコ-ス濃度の制御が不可欠であることから、乳酸発酵においてグルコ-ス濃度制御を検討した。グルコ-ス・乳酸自動分析装置によりグルコ-スを一定濃度に保って乳酸菌の培養を行なったところ、グルコ-スが低濃度(1g/l)の場合には57g/lの乳酸が生成した。グルコ-スの定量は自動液クロ分析装置を用いた。一方、グルコ-スを高濃度(20g/l)に制御した場合は副産物であり増殖に阻害的な酢酸が蓄積し乳酸生産量も減少したので、グルコ-スを低濃度に制御することの重要性が明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
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