ミクロ多相系バイオアクタ-の特性と物質合成への応用
Project/Area Number |
02205018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
木瀬 秀夫 筑波大学, 物質工学部, 助教授 (20013170)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | プロテア-ゼ / アミノ酸エステル化 / ペプチド合成 / 固定化 / 有機溶媒 / 光学分割 / 基質特異性 |
Research Abstract |
酵素を含むミクロな多相反応系を構築し、その構成成分間の相互作用から生まれる高度の複合機能を明らかにすると共に、新しいバイオアクタ-としての有用性を実証することを目的に研究を行い、以下の成果を得た。 1。水ー有機溶媒系でプロテア-ゼによるアミノ酸エステルの加水分解を行い、酵素活性と立体特異性の溶媒組成依存性を詳細に検討した。その結果、高濃度(90%以上)の親水性有機溶媒(例えばアセトニトリル)中では、酵素は高い活性を保持し、また水中と比較してはるかに高い立体特異性を示することを見いだした。この結果を利用して、高効率で分離の容易なアミノ酸の光学分割法を実現した。 2。有機溶媒中での酵素の固定化担体と固定化法について詳細に検討した。特にポリビニルアルコ-ルへの包括固定化及び橋掛けキトサンビ-ズへ吸着固定化したプロテア-ゼによるアミノ酸のエステル化およびペプチド合成を行い、これらの固定化酵素が長期間にわたり安定で高い活性を保持することを明らかにした。 3。親水性有機溶媒中でのプロテア-ゼによるペプチド合成反応における基質特異性の変化を検討した。その結果、αーキモトリプシンやスブチリシンのS_<1'>特異性が、水中におけるペプチドの合成及び加水分解反応に対する特異性と大きく異なることが見いだされた。これらの結果から、酵素周辺の環境が酵素構造及び酵素ー基質間の相互作用に与える影響について考察した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)