レ-ザラマン分光によるその場観察を用いた結晶成長の原子レベル制御
Project/Area Number |
02205020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河東田 隆 東京大学, 工学部, 助教授 (90013739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 眞人 東京大学, 工学部, 助手 (00150285)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | レ-ザラマン分光 / その場観察 / 結晶成長 |
Research Abstract |
本研究ではレ-ザラマン分光法を用いて半導体の結晶成長過程をその場観察し、原子レベルで結晶成長を制御することを目的とするが、そのような手法は一般にまだ研究がきわめて少なく、従って用いる装置も開発されていない。そこで、本研究ではまず、装置の設計と試作を行った。レ-ザラマン分光法によるスペクトルの測定は、真空中でなくても可能であるため、結晶成長の方式としては、実用性の高い気相成長法をとりあげた。材料としては結晶成長に伴うラマンスペクトルの変化が明暸となるシリコン基板上へのガリウムリンのヘテロ接合を最初にとりあげることにした。この材料系の一般的な気相成長装置はすでによく知られているが、ラマンスペクトルのその場観察が可能なように、レ-ザ光が導入できかつラマン光を分光器に導ける装置は全く知られていなかったため、電気炉及び石英反応管に工夫をし、レ-ザ光は石英反応管の端部から導入するようにした。またラマン光を分光器に導くためには、電気炉と分光器間に光学系を必要とするが、電気炉が高温であるため、特に冷却方法に工夫を加え、光学系の設計と試作を行った。 結晶成長のその場観察では、加熱した場合の半導体からのラマンスペクトルを解析する必要があるため、予備実験として、加熱に伴うラマンスペクトルの変化とそれに基づく評価を行った。まず、イオン注入をしたガリウムひ素をとりあげ、加熱によりアモルファス構造が再結晶化する過程をその場観察し、再結晶化の速度を評価するとともに、再結晶化の機構について検討した。また、多結晶シリコンを不活性ガス中で加熱し、方向性のない応力の減少を観測するとともに、酸素雰囲気中の加熱では、粒径が小さい場合に、圧縮応力が発生することを明らかにした。また、600℃程度までは半導体を加熱しても、著しい困難を伴わず、ラマンスペクトルの測定が可能なことも明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)