Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Research Abstract |
1.抗原認識部位として最小単位であるV_H,V_Lヘテロダイマ-Fv(M.W.25K)を安定かつ大量に発現することができた。 2. ^<13>Cカルボニルラベル及び ^<15>Nラベルアミノ酸をFvに導入し,ダブルラベル法により帰属を行うことができた。 3.その結果, ^1H, ^<13>C, ^<15>Nの化学シフト変化により,抗原結合に深く関与しているCDRル-プはH鎖CDR3であることがわかった。 4.分子のゆらぎを主鎖アミド ^<15>NーNMRシグナルの緩和時間(線幅)および主鎖アミドプロトンのHーD交換速度より解析した。この結果, ^<15>NーNMRシグナルの緩和時間よりFvに存在する計6本のCDRル-プの内H鎖CDR3は抗原非存在下ではゆらぎ(マルチコンフォメ-ション)をもっているが,抗原結合によりこのゆらぎがおさまることが示された。 さらに,抗原がFvに結合することでH鎖CDR3の根本のHーD交換速度が著しく遅くなり,しかもV_H,V_L界面に存在する残基の交換速度にも変化がみられた。このことは,抗原結合によりCDRル-プという限定された部位の構造変化のみならず,動的構造変化という点でFv全体に変化が誘起されていることを示す。
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