超微細粒金属・セラミック複合体の力学的性質の界面化学的制御に関する研究
Project/Area Number |
02205031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石田 洋一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 実 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30134646)
市野瀬 英喜 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30159842)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 金属セラミック複合体 / 超微細結晶粒材料 / 界面構造 / 界面強度 / 界面化学 / ナノ結晶材料 |
Research Abstract |
セラミック・メタル複合ナノ結晶材料の創製とその特異機能発現が本研究の目標であり、本年度は特に複合化による組織の熱的安定性の向上と高速度超塑性の発現が課題である。 これまでにガス中複合蒸着法により粒径5〜20nmのAgと粒径2〜20nmのMgOとの体積比50:50の複合体薄板の作製に成功した。この試料を273Kから1073Kまでの温度で焼鈍して透過電子顕微鏡によりその組成の熱安定性を調べる一方、ミクロビッカ-ス硬度測定により、この試料が1073Kという単体のナノ結晶ではもはやナノ結晶ではなくなる温度でもその機械的性質を維持していることを結論した。 現在世界をリ-ドしている西独のGleiterら、米国のSiegelらはそれぞれ金属、セラミック単体のナノ結晶体の基礎研究が中心であり、複合化により組織の熱安定性を向上させ、超塑性変形を高速化させようという研究は世界的に独自な研究として注目され、米国とイスラエルから招待講演を依頼された。 超塑性変形の実験を現在準備中である。この間、これまでの成果を所報である生産研究に投稿した。第一報が「銀超微細組織の作製法と高分解能電子顕微鏡観察」と題して9月号に、第二報が10月号に「銀ナノ結晶の熱的安定性」と題して、第三報が11月号に「陽電子消滅法と高分解能電子顕微鏡法による金属ナノ結晶の研究」と題して、第四法が12月号に「ナノ結晶セラミックスの高分解能電子顕微鏡観察」と題して掲載された。また、これらの成果をまとめた論文が金属学会誌に「金属・セラミックナノ結晶複合体の作製と高分解能電子顕微鏡による界面観察」と題して掲載された。 ナノ結晶材料の研究は最近、世界的に注目され研究が盛んになっている。今後は独創性を維持するため、これまで行った細粒超塑性変形の研究経験を生かし、また最近行っているセラミック・メタル接合界面の構造と強度に関する研究を生かして、ユニ-クな研究としてこれを推進しようと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)