基板界面による強誘電性液晶の層構造及び物性制御と新界面評価システムの試作
Project/Area Number |
02205045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福田 敦夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (10013484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶川 浩太郎 東京工業大学, 工学部, 教務職員 (10214305)
竹添 秀男 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10108194)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 強誘電性液晶 / 反強誘電性液晶 / スメクティック相 / 層構造 / X線解析 |
Research Abstract |
従来から行っていた基板のラビングあるいはSiOの斜方蒸着基板を用いた配向に関しては1989年当時から新しい展開は見られていない。しかし、基板の配向規制力のみに頼るのではなく、材料自身の改良により、「く」の字にならない層構造を実現したり、全く新しい方式の表示素子を考えると言う意味では大きな進展がみられた。1つはナフタレン系の材料との混合物を用いること、もう1つは反強誘電状態の利用である。 ナフタレン系の材料と市販の材料の混合物を用いると、通常のラビング界面であるのにもかかわらず、しかも個々の材料では「く」の字層構造を形成するのに、ある混合比の材料においては室温付近で自発的に「く」の字にならないまっすぐの「本棚」形層構造が形成されることが分かった。現象としてはスメクティックA相からスメクティックC*相に温度を下げたとき、光学的には分子の傾きが起こり、層間隔は縮むはずであるが、X線回折によればむしろ層間隔は広がっているという実験事実として観測できる。この原因は今の所不明であるが、層構造が「本棚」形になることによって欠陥のない均一な配向セルを得ることができ、よい光学特性が得られた。 1988年に我々が発見した3安定状態間スイッチングが電場誘起反強誘電ー強誘電相転移によるものであることを1989年に明らかにした。このことに関し、基礎、応用の両面から研究を進めた。主な成果は(1)電場誘起相転移に基づく分子配向のスイッチングには層のスイッチングが伴って起こり、機械的ショックなどによって乱れた配向変化を修復する効果がある。すなわち、このスイッチング素子は自己修復性を有する。(2)スイッチングの応答特性はしきい値電圧を基準とした差電圧により特徴付けられる。(3)強誘電相と反強誘電相の中間相はフェリ誘電相である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)