バイアスECR型プラズマCVD法によるアモルファスダイヤモンド膜の合成と評価
Project/Area Number |
02205051
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
鎌田 喜一郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80100999)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 実 長野工業高等専門学校, 助教授 (40141890)
伊藤 治彦 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (70201928)
丸山 一典 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00143826)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | プラズマCVD / アモルファス / ダイヤモンド / 薄膜 |
Research Abstract |
本研究では,バイアスを印加したECR型プラズマCVD法によりアモルファスダイヤモンド膜を合成し,その基礎的特性の評価と合成プロセスの解明を試みた。 ECR型プラズマCVD装置を用いて、メタン及び水素ガスの混合ガスをプラズマ中に送り込み、200℃の基板温度でアモルファスカ-ボン膜を合成した。基板には、Siまたはガラスを用いた。マイクロ波出力を300Wに固定し、チャンバ-と基板間に直流バイアスを印加したところ,茶褐色の硬い膜が生成した。 膜の析出速度は,基板に印加した負のバイアスの増加に伴い徐々に増加する結果となった。これは印加バイアスが、気相中でメタンや水素から生成する陽イオンの周囲への散逸を防ぐと同時に、陽イオンや分子の基板への拡散速度を増大させるため析出速度の増大をもたらしたと思われる。膜の硬度もバイアスの増加と共に増大し,印加電圧ー200Vにおいて最大30GPaを越える程度の硬いカ-ボン膜の生成が見られた。これは、これまでに通常のECRプラズマCVDで得られたカ-ボン膜の8.5GPaに較べて大幅な硬度の上昇を示しており、印加電圧の上昇に伴い加速された高エネルギ-イオンの衝撃による膜の緻密化等により高硬度が達成されたものと思われる。また、赤外吸収スペクトルよりCーH吸収ピ-クが印加電圧の増加に伴い減少しているのが観察され、膜中の水素含量の低下を示している。これは、水素含量の低下に伴いCーC結合が増大し、ダイヤモンド構造に近い構造が実現しているためと思われる。さらに、SEM観察の結果からアモルファス特有の平滑な表面組織を持ち,バイアスの印加に伴いその表面平滑性も増加することが判明した。これらの膜中の内部応力は、0.05〜0.07GPaの弱い圧縮応力であった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)