ニュ-ラルコンピュ-タ構築のための興奮性分子素子の研究
Project/Area Number |
02205055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉川 研一 名古屋大学, 教養部, 教授 (80110823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 聡 奈良教育大学, 教育学部, 助手 (50217741)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 興奮現象 / 非線形 / 人工神経 / 味覚機能 / メモリ-素子 / 引き込み同調 / DNA / 膜 |
Research Abstract |
生体における情報処理は、(1)DNAなどの分子レベル,(2)神経膜・受容細胞などの、膜における情報変換、(3)多数の興奮性細胞からなるシステムでの情報処理、などの各レベルで行なわれている。本研究では、この(1)〜(3)の各レベルについて、研究を進めた。 (1)巨大DNA分子の動的構造変化.蛍光顕微鏡を用いて、巨大DNA分子(数Mbp以上)の形態変化を計測することのできる、実験系を確立することができた。その結果、ポリアルギニン等の陽イオン系高分子を加えること、DNA分子は球形に縮んだ構造をとることが分った。又、ゲル中で電場を印加すると、DNA分子が特徴的な時定数でもって、伸縮を繰り返すことが明らかとなった。 (2)膜、界面における情報変換について.非興奮性の通常の膜や界面に対して、補助的な電気回路を接続することにより、極めて一般的に、興奮性の素子を作れることを明らかにした。オレイン酸を修節した白金電極に対して、この新しい測定方法を応用した。その結果、発振の引き込み同調現象を利用すると、様々な化学物質の定性・定量が可能となることが明らかとなった。この測定系は、取り扱いが簡単であり、実験の再現性も極めて良好である。 (3)興奮性素子の間の相互作用に関する研究.神経細胞は、非線形振動子であると見なせる。そこで、神経ネットワ-クのモデルとして、複数の化学的振動反応系の相互作用を調べた。その結果、3つの振動反応系が相互作用すると、互いに120゚位相のずれた3相モ-ドが出現することを見い出した。この3相モ-ドは、多安定であり、モメリ-としての機能をもつ。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)