非平衡状態下における高分子アロイの自己秩序化構造の制御
Project/Area Number |
02205066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋本 竹治 京都大学, 工学部, 助教授 (20026230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西条 賢次 京都大学, 工学部, 教務職員 (60115847)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 高分子ブレンド / スピノ-ダル分解 / ミクロ相分離 / 高分子アロイ / 中性子小角散乱 / 光散乱 / X線小角散乱 / ズリ流動 |
Research Abstract |
以下の4項目にわたり、各々、研究成果を収めた。 <(I)高分子ブレンドのスピノ-ダル分解とパタ-ン形成>___ー 二成分高分子混合系のスピノ-ダル分解(SD)後期過程のパタ-ン形成に関してスケ-リング解析を行い、高分子系の挙動の普遍性の検討及び新しいスケ-リングの方法の提出、二相界面の時間発展に関する新しい知見、SDが初期、中期、後期I、後期IIに分類できること、各々の領域の特徴を明らかにした。以上低分子系では報告されなかった新しい事実を発見するとともに、非平衡構造の制御に関して極めて有意義な成果を得た。 <(II)高分子ブレンドのパタ-ン形成に及ぼす単純ズリ流動場の効果>___ー 単純ズリ流動場を与えた時、定常状態で出現する種々のパタ-ンのズリ歪み速度γ依存性を明らかにした。またズリ流動の印加により、ブレンドの臨界点が低下する効果や逆に上昇する効果を発見した。またズリ流動が液滴分散構造から共連続ドメイン構造への転移(clusterーtoーpercolation transition)をもたらすことを発見した。 <(III)高分子ブレンドの相転移にもたらすミクロ構造の影響>___ー 重合度(N)の巨大な高分子ブレンドの相図は、高分子の一次構造の微少な変化に対しても、極めて鋭敏に変化することを、中性子小角散乱による相互作用パラメ-タχの評価により明らかにした。ジエン系高分子では、1,2ー,3,4ー,1,4ー結合などのミクロ構造に、ビニル系高分子では立体規則性によりχがわずかに変化する。このχの微小変化がN倍されるため、ミクロ構造及び立体規則性が相図に巨大な効果をもたらし得ることを発見した。 <(IV)ブロック共重合体の相転移とパタ-ン形成>___ー ブロック共重合体の相転移(ミクロ相転移又は秩序ー無秩序転移)の定量的評価の基礎となる一相状態における散乱理論を研究し、散乱強度分布に及ぼすモノマ-の体積の非対称性効果並びに溶媒の効果を明らかにした。またポリスチレン/水素添加ポリイソプレンからなるブロック共重合体(SEP)の秩序状態のパタ-ンをX線小角散乱により解析し、SEPの特異なラメラ構造に関する知見を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)