甲状腺刺激ホルモン産生細胞欠損トランスジェニックマウスの作成
Project/Area Number |
02206101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
笠井 憲雪 北海道大学, 医学部, 助教授 (60001947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林崎 良英 国立循環器病センター研究所, バイオサイエンス部, 研究員 (70192705)
三好 一郎 北海道大学, 医学部, 助手 (10183972)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | トランジェニックマウス / 甲状腺刺激ホルモン / TSHβ鎖遺伝子 / 制御領域 / SV40ーT抗原 / 下垂体前葉腫瘍 |
Research Abstract |
今回の研究は甲状腺刺激ホルモン(TSH)を発現する細胞を特異的に欠損しているマウスを作成することが目的であるが、まずTSH産生細胞で特異的に発現するTSHβ鎖遺伝子の制御領域を調べるた。これは2種類の制御領域候補遺伝子にSV40ウイルスT抗原遺伝子を融合し(PTTPー5およびPTTPー1)、これらの遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作成し、TSH産生細胞を癌化させる候補遺伝子がTSHβ鎖遺伝子制御領域である。2530個のC57BLマウス受精卵にそれぞれの遺伝子を注入し、産仔を得、サザンブロットにて14匹の産仔に遺伝子が導入されている事が確認された。このうちPTTPー5を導入した1匹に、TSH産生臓器である脳下垂体前葉腫瘍が発生した。免疫組織学的検索によりこの部位で産生される他のホルモンは限局した部位に正常に産生されているが、TSHの産生は腫瘍組織全体に認められ、さらにSV40ーT抗原の産生も弱いが認められた。このことからPTTPー5遺伝子はマウスに下垂体前葉の内分泌細胞に特異的に腫瘍を起こさせる事が示され、さらにこの部位がTSH遺伝子の制御領域である事が明らかになった。今後これらのトランスジェニックマウスを系として確立し、こらにこの制御領域にジフテリアトキシン遺伝子を融合した遺伝子を注入する事により、TSH産生細胞欠損マウスを作成する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)