Budget Amount *help |
¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
|
Research Abstract |
本研究は,コミュニケ-ション,即ち交信行動に障害を示す児童生徒の学習能力の改善を図るため,コンピュタ-支援のシステムの構成とその運用のための良質な学習ソフトウェアの開発を目的として,研究活動を展開して来た。 研究の対象は,大別して,自閉的傾向を有するものを含めた精神薄弱児と聴覚障害児である。前者に関しては,比較的に簡単な数計算及び幾何図形の学習を,コンピュ-タ(マイコン型)との対話形式で,一定範囲において自動的に進行できるシステムを開発した。ここにおいては,学習者モデルの同定とプロダクションル-ルによるコンピュ-タ用ジエル(エンジン)の構築が重要な要素となった。また,学習者からコンピュ-タ・システムへの働きかけを重視して双方向通信の機能を付加すると共に,特に重度の障害児の場合には,ストレンゲ-ジ等を活用したバイオフィ-ドバックや小型ロボットによるKR情報(Knowladge of Results)の提示を可能とした。 これらの成果をより具体的なものとするために,順序数や色彩・図形についてのコンピュ-タ画面をVTRに収録し,教育訓練用パケ-ジとして当該養護学校に配布し実際的な評価を求めた。 後者の聴覚障害児の学習に関しても基本的には,ほゞ同様なシステムの適用を図ったのであるが,その際,基盤的な言語の習得を容易にするために,実際の模範画面をオ-ディオテレビで並列的に提示したり,音声・楽音等もMIDI機能で付加するなど,いわゆるメディアミックス(マルチメディア)の方式を取り入れた。さらに,一方では,聴覚障害児の聴能レベルを向上し,学習の条件整備を適切に保つため,補聴器フィッティング(装用)のコンピュ-タ・エキスパ-トシステムの構築とその有効性の実証も実施したところである。
|