Budget Amount *help |
¥28,400,000 (Direct Cost: ¥28,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥28,400,000 (Direct Cost: ¥28,400,000)
|
Research Abstract |
自由空間中の非定常噴霧火炎を対象に,噴射量を一定に保ち噴口径(0.15〜0.2mm)と噴射圧力(55〜134MPa)を系統的に変化させ,噴霧内平均空気過剰率と燃焼による溶器内圧力の上昇時間を測定した.その結果,平均空気過剰率が燃焼を支配する主要因子である事が明かとなった.またレ-ザシ-トを用いた火炎内すすの2次元断面可視化を行った結果,噴射圧力を増加させるとすす濃度分布のパタ-ンは変化せず全体的にすす濃度が低下する事がわかった. 液滴の衝突・合体のサブモデル,燃焼及びすす生成のサブモデルを含む非定常噴霧燃焼の数値解析コ-ドを作成し,自由噴霧火炎の計算を行い実験値と比較した.その結果,計算は噴射圧力を変化させた場合においても,着火遅れや燃焼状態,すす生成量などを良く記述できる事がわかった. 最高噴射圧力が134MPaまでの高噴射圧力噴霧を直噴ディ-ゼル機関に適用した.その結果,噴射開始が上死点後の場合,ノズル突き出し量を大きくして噴霧をピストンキャビティ底面に沿って発達させると,隙間部での火炎の広がりが速くなり,平均ガス温度が低下しNOxの排出濃度が減少する事がわかった. 衝撃波管中に実現された高温(1000〜1300K)高圧力(15bar以上)の空気中にnーオクタンを噴射し,各位置における着火確率の測定と噴霧の影写真撮影を行い,噴霧形状の時間変化と着火確率との関連を調べた.その結果,着火性は噴霧の表面積に比例し,着火は噴霧より少し離れた希薄混合気中で起きる事が明かとなった. 高温高圧下で高温壁面に衝突する非定常噴霧の構造をエキサイプレックス法による気液分離可視化により調べた.その結果,未蒸発液相は主として壁面に沿って薄い層として流れる事,壁面上の気相流は気体壁面噴流とみなし得る事などが明かとなった.
|