Project/Area Number |
02214206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 豊信 東京大学, 工学部, 教授 (00111477)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | マイクロ波プラズマジェット / ダイヤモンド / 発光分光分析 / 質量分析 |
Research Abstract |
気相中の反応過程に関する知見を得る為、本年度はプラズマ中の気相種の関する反応動力学的数値計算を行った。その結果、典型的なダイヤモンド膜堆積条件では、ト-チ上部の昇温過程において分解反応はほぼ完結し、プラズマ中の気相種はほぼ平衡組成に一致することが判明した。またこのことから、どのような炭化水素系ガスを出発原料としてもプラズマ中の気相種の組成は同一となると結論づけられた。また基板近傍における急冷過程に関する数値計算より、CH_4、CH_3は共に、C原子に対してH_2がH原子を付与する反応が多段階にわたり起こることにより主に生成され、C_2H_2、C_2H_4はその中間生成物であるCH_3、CH_2、C相互の結合反応により主に生成されることが判明した。このことからC原子に対して充分H_2を供給することにより、C_2系の気相種よりC_1系の気相種を優先的に生成することが出来ることが判明した。一方、本プラズマの特性評価の為、紫外可視領域のプラズマ発光分光分析と、基板ホルダ-を兼ねた二段差動排気ノズルを使用した基板近傍の気相種の質量分析を行った。質量分析により、C_2H_2、C_2H_4は原料のCH_4/H_2比にほぼ比例し、CH_4、CH_3は殆ど一定となる傾向が確認され、H_2によるCH_4に希釈によりC_2系気相種生成が抑制されることが確認された。また、O_2の添加によりC_2系気相種とりわけC_2H_2の生成が抑制されることが確認された。また発光分光分析により、原料ガス中のCH_4/O_2比が1/3程度以下の場合には、CO^+の発光が認められるものの、他の発光種の発光強度比はO_2添加にあまり依存せず、O_2添加は基板近傍の急冷領域に特に強く影響し、C_2H_2生成が抑制されると結論された。
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