ビタミンEおよびタウリンの自律神経系に及ぼす影響について
Project/Area Number |
02218211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
脇田 良彬 熊本大学, 医学部, 助手 (80040179)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ビタミンE / 交感神経系 / 含硫アミノ酸 / メチオニン / システィン / グルタチオン / アセチルコリン / 内皮由来血管弛緩因子 |
Research Abstract |
1.ラット摘出精管の副睾丸側の交感神経刺激により得られたノルアドレメリン(NA)を介する収縮反応に対して著明な抑制が,対照に比較して,ビタミンE投与(最初の5日間100mg/kg・体重,後半5日間200ng/kg・体重)標本でみられた。一方,NA及びKclによる収縮に対しては影響はみられなかった。また精嚢側の電気的刺激によるATPを介する収縮反応に対しても同様に抑制がみられたが,ATP,Kclによる収縮に対しては影響はみられなかった。さらにビタミンE40日間投与(100mg/kg・体重/日)標本においてもこれ等とほぼ同様の結果が得られた。これらの結果はビタミンEの短期大量投与は交感神経終末部にける神経伝達に抑制作用を及ぼすことを示唆する。 2.含硫アミノ酸の血管に対する影響について,正常ラットの摘出大動脈輪切り標本に対して,高濃度NA(10^<ー5>M)により収縮下Ach(10^<ー5>M)投与により弱い弛緩作用がみられた。この弛緩反応に対して,メチオニン,システィン,システィン酸およびグルタチオン前処置により,それぞれ著明な弛緩増強作用がみられた。しかしながら,グルタチオンの場合において低濃度のNA(10^<ー7>,3×10^<ー7>M)収縮下のAch(10^<ー8>〜10^<ー5>M)による血管弛緩作用に対して増強作用は起こりにくなったが,ビタミンE投与(精管の実験で使用した10日間投与例)標本では,著明な弛緩増強がみられた。また,タウリンの前処置及びビタミンE投与血管ではNAの収縮反応の抑制もみられた。これ等の結果から,含硫アミノ酸はAchによる内皮依存性血管拡張反応に対して増強作用を有するものと考えられるが,その作用機序ならびに降圧作用等に対する関与についてはさらに検討を要すると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)