Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 迪雄 東京大学, 農学部, 教授 (30011943)
岸本 健雄 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (00124222)
大島 博幸 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (60013934)
石居 進 早稲田大学, 教育学部, 教授 (90063528)
安部 眞一 熊本大学, 理学部, 助教授 (90109637)
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Budget Amount *help |
¥41,400,000 (Direct Cost: ¥41,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥41,400,000 (Direct Cost: ¥41,400,000)
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Research Abstract |
今年度における本研究班の研究実績は次の通りである。 1.X,Y精子の分離については、引続き無担体電気泳動法によって分離したヒト精子よりDNAを抽出し,PCR法で増巾したプロ-ブによる判定を行っている。なお両者のゼ-タ電位も異なることが判明した。 2.イモリ精巣断片を器官培養し,FSH,52ージヒドロテストステロン,テストステロンを加えた場合に,精原細胞から精母細胞への分化を誘起した。またイモリ精細胞中に微小管結合タンパク質をみいだした。 3.セルトリ細胞の機能に関し,細胞間の情報伝達系として細胞の機能同調の主役となる細胞間コミュニケ-ションがきわめて高く,また移行上皮癌細胞のそれをテストステロンが抑制することをみいだした。 4.無精子症61例の血液を得てY染色体についてDNA解析を行い,50例につき分析を終えた。内3例で微細な欠失を検出した。現在遺伝子のクロ-ン化に向けて研究を進めている。 5.キメラマウス精巣におけるセルトリ細胞分化と,亜種間雑種の雄性不妊要因を解析し,前者にY染色体は直接関与しないが以後の増殖には必須なこと,雄性欠妊にHst1が関与し減数分裂に係わることが分った。 6.ヒトデ卵成熟時におけるサイクリンの局在を追跡し,未成熟卵では細胞質中にしか存在しないが,卵核胞崩懐の始まる直前に卵核胞内へ移行することが分った。この移行とMPF活性との関連を追及している。 7.ウズラの生殖腺刺激ホルモンのαサブユニットおよび黄体形成ホルモンのβサブユニットのcDNAのクロ-ニングをし塩基配列を決定した。またホルモンによるウズラの完全な人工増殖に成功した。 8.卵巣の黄体内に脾臓由来の免疫系細胞が存在していることを明かにし、プロゲステロン分泌に必須なステロイド代謝酵素の調節に,この黄体内免疫系細胞の分泌するTGFーβが不可欠であることを示した。
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