Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 隆一 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (40112685)
葛西 道生 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (40022595)
小川 靖男 順天堂大学, 医学部, 教授 (50103841)
遠藤 實 東京大学, 医学部, 教授 (50009990)
亀山 正樹 広島大学, 医学部, 助教授 (60150059)
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Budget Amount *help |
¥33,000,000 (Direct Cost: ¥33,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥33,000,000 (Direct Cost: ¥33,000,000)
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Research Abstract |
本年度が最終年度であるため16名の班員による3年間の研究の総括がおこなわれた。その結果、Ca動員とその調節機構についての大きな進展が見られた。その2、3の例について述べると細胞内Ca増加をもたらす電位依存性Caチャネルの活性化は細胞内要因によって調節されるがカルパスタチンも1つの因子として作用しその欠損状態では不活性化機構が促進することが明かになった。この結果はパッチ固定法(細胞切片使用時)の不活性化の予防に示唆をあたえるものである(亀山班員)。副腎クロマフィン細胞におけるアゴニストによる分泌機構にはイノシト-ル3燐酸のみならずイノシト-ル5燐酸も関与しその生成は細胞外Ca依存性および非依存性生成がありCa依存性の産生には1,3,4,5ー4燐酸、1,3,4ー3燐酸、1,3,4,6ー4燐酸経路をへて産生されることがわかった(加藤班員)。肝臓ミクロソ-ムにはGTPとイノシト-ル3燐酸によるC遊離機構が存在するが後者は240,230,90,52KDaの4成分からなりこれによるCaチャネルの活性化はヘパリンやフォスファチジルイノシト-ル4,5ー2燐酸で選択的に抑制された。GTP依存性放出に関与する成分を燐脂質リポゾ-ムに再構成することに成功し、この性質はイノシト-ル3燐酸によるCa放出機構とは異なることを明かにした(日下班員)。平滑筋のCaストアはCaによるCa放出機構とイノシト-ル3燐酸によって放出される。リアノジンによって前者は消したあとでイノシト-ル3燐酸を投与することによって細胞内のCa貯蔵部位は2つのコンパ-トメントが存在することが明かになった。さらに平滑筋では電位固定法を用いた実験からも膜脱分極によって放出されるCaコンパ-トメントは平滑筋には存在しないことを明かにした(遠藤班員)。
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