析出相及び双晶組織の微小領域X線回折法による評価法の確立
Project/Area Number |
02227206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀内 弘之 東京大学, 理学部, 助教授 (80029892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
床次 正安 東京大学, 理学部, 教授 (80029850)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 微小領域X線回折 / 結晶組織 / 配向解析 / 酸化物高温超伝導体 / 金属間化合物超伝導体 / 有機超伝導体 |
Research Abstract |
酸化物超伝導体のような複雑かつ異方性の著しい結晶構造の化合物から成る材料の臨界電流密度のような特性向上を目的とした試料作成では、結晶組織の形態と、組織を形成する結晶相の方位を制御することが重要な課題の一つである。 本研究では、X線回折法により非破壊で組織を形成する結晶相を同定し、結晶形態を観察し、更に、結晶相相互の方位関係などの情報をも得ること目的とし、組織中の微小領域でのX線回折法の確立を課題とした。4軸型単結晶回折計に類似のω、χ、φの3軸による試料方位の制御と湾曲型比例計数管の活用を併せ、結果として、5〜10μm程度の領域にある結晶相の方位、格子定数などの決定、回折強度の測定などを可能とした。さらに、試料面内xーy微動移動装置の制御のソフトウエアの開発を現在行なっており、ω、χ、φ、x、yの制御を同時に行なうことにより、近い将来、結晶相相互の方位関係に基づく組織観察が可能となる。 この方法を熔融(QMG)法で得たYBa_2Cu_3O_<7ーx>試料(123相)J_c>10^4A/cm^2,1T,77K、文献)の組織解析に適用した。30μmのX線束(40KV、30mA、CuK/Ni)により、研磨試料表面の種々の位置について、123相が単晶として存在するか、複数の区域から構成されるかなどを識別した。いずれの位置も斜方晶c軸の方位はほぼ一致し、c軸の周りの回転は相互に6〜10度程度であることが分った。また、特定の結晶面での回折条件を満足するように試料方位を保ち、研磨試料面内で平行移動することにより、結晶方位を同一とする区域の分布を得た。結果として、熔融法で得たYBa_2Cu_3O_<7ーx>試料は、試料全体にわたり斜方晶の最長軸cを共有し、cmの程度の大きさの区域の中に数ミリメ-トル程度の区域構造、更にその中に100〜10μmの微細な区域構造を示すことを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)
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[Publications] 野上 隆: "Crystal Structures of potassiumー3,6ーBis(dicyanomethylene)ー1,4ーCyclohexadieneー1,4,7,10,13,16ーHexaoxacyclooctadecane and Cesiumー3,6ーBis(dicyanomethylene)ー1,4,7,10,13ーPentaoxacyclopentadecane." Bull.Chem.Soc.Japan. 63. 2414-2416 (1990)
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