溶融急冷法による高温超伝導線材の作製と結晶配向の制御
Project/Area Number |
02227208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
松下 和正 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80024610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 隆士 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (60226024)
小松 高行 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (60143822)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 超伝導線材 / 溶融急冷法 / ガラスセラミックス |
Research Abstract |
本研究は、溶融急冷法(ガラスセラミックス法)を用いてBiーPbーSrーCaーCuーO系の超伝導ガラスセラミックファイバ-を作製し、熱処理条件と超伝導特性(臨界温度、反磁性帯磁率、臨界電流密度)との関係を明らかにすることを目的とする。得られた研究成果をまとめると次のようになる。 1.低Tc相の組成に対応するBi_2Sr_2CaCu_2O_x組成の超伝導ガラスセラミックスファイバ-の作製に初めて成功した。特に、ガラスファイバ-の段階で銀ペ-スト塗布することによって、銀被覆したガラスファイバ-の作製にも成功した。840℃,5h、空気中という一段熱処理で得られた超伝導ファイバ-の特性はTc=70Kである。 2.超伝導ファイバ-の高密度化や超伝導結晶間の粒界の弱結合を改善する目的で2段熱処理を行い、Bi_2Sr_2CaCu_2O_x超伝導ファイバ-の特性改善に成功した。一段目熱処理:500℃,10h+840℃,5h酸素中、2段目熱処理:840℃20h空気中、という2段熱処理で得られた超伝導ファイバ-の特性はTc=83K,Jc(77K,OT)=10A/cm^2である。 3.鉛を添加したBi_<2ーx>Pb_xSr_2CaCu_2O_x超伝導ファイバ-の作製に成功した。Pbを添加することによって通常の1段熱処理でも、Tc=80K以上の超伝導ファイバ-が容易に得られることがわかった。例えば、Bi_<1.6>Pb_<0.4>Sr_2CaCu_2O_x組成のガラスファイバ-を840℃,5h空気中で熱処理することによって、Tc=83K,Jc(77K,OT)=37A/cm^2の特性が得られた。 4.Bi_2Sr_2CaCu_2O_xーBi_2O_3ーPbO擬三成分系のガラスファイバ-化可能領域を明らかにした。Bi_2O_3リッチ側でガラスファイバ-が容易に引けることがわかった。Bi_<2.3>Pb_<0.6>Sr_2Ca_2Cu_3O_x組成でTc=97Kの超伝導ガラスセラミックファイバ-が得られた。走査電子顕微鏡によってファイバ-の微細構造も明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)