懸濁紡糸法による高温酸化物超伝導繊維の超伝導特性に関する研究
Project/Area Number |
02227212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
後藤 共子 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (00024323)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 高温酸化物超伝導繊維 / 懸濁紡糸法 / 高Jc / 溶融法 / 溶液紡糸法 |
Research Abstract |
本研究は懸濁紡糸法による高温酸化物超伝導繊維の構造や組織を制御して繊維の超伝導特性の向上を図る事を目的とする。すなわち懸濁紡糸法によりTl,Bi,Y系酸化物超伝導繊維を作成し、その後それぞれ相変換、帯溶融、QMGの後熱処理を施してJcの向上に努めた。 Tl系2223単一相を出発粉末として紡糸し、得られた繊維を840℃15分間熱処理すると77K、OTでのJc値の最高値は5600A/cm^2を観察した。この繊維の結晶構造は1223相と1234相の混合相へと相変換していた。 また2212相のBi系繊維を帯溶融しその後熱処理する事によりTc=82K,77K,OTでのJc値は6600A/cm^2を記録した。 得られた繊維は非常に緻密で[100]単一の繊維組織をとっていた。 さらに急冷凝固させたYーBaーCuーO粉末を紡糸し、その繊維を再加熱して結晶成長させた。最適熱処理条件のもとで77K,OTでJc=12000A/cm^2を達成した。高いJcを示した各繊維の磁化曲線から求めたJcの磁場依存性は4・5Kでは5Tまで10^5A/cm^2を保持していたが77Kでは著しく低下した。その中でもQMG法にY系繊維はその低下が少なかった。 細い繊維を作成するため新しい溶液紡糸法を検討した。溶液紡糸法によるY系繊維を作成し懸濁紡糸法と比較した。溶液法による繊維では124相の出現が容易であり、部分溶融法によるJcの向上も計られ、77K,OTでJcは17000A/cm^2を達成した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)