Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山路 永司 東京大学, 農学部, 助教授 (10143405)
藤原 一絵 横浜国立大学, 環境科学研究センター, 助教授 (80018043)
竹内 邦良 山梨大学, 工学部, 教授 (50016672)
坂田 俊文 東海大学, 工学部, 教授 (90055814)
久保 幸夫 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (40107694)
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Budget Amount *help |
¥24,000,000 (Direct Cost: ¥24,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥24,000,000 (Direct Cost: ¥24,000,000)
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Research Abstract |
NOAAのグロ-バル植生指標デ-タの前処理済みデ-タおよび気象デ-タと地形デ-タを利用して,熱帯林,常緑樹林,落葉樹林,草地,ツンドラ,半砂漠,高原砂漠および砂漠の8植生区分の定義を定量的に定めた上で,最小距離法により世界初の世界植生図が作成した。これは毎日新聞にも取り上げられた。これにより,世界の森林,草地,砂漠の分布とその面積が明らかにされた。アマゾンおよびモンゴリアにおいて精度検証がなされた。 また大陸別および全世界の植生指標の総和とその変動が求められた。その結果,1983年と1984年が異常年であり,1985,1986,1987年の3ケ年はきわめて安定した植生活動であったことが明らかにされた。 アマゾンの熱帯林の植生活動の変動とハワイでのCO_2の測定値の変動が0.7の逆相関があることが明らかにされ,エルニ-ニョ現象の翌年および翌々年(1983年と1984年)における異常干ばつによる植生活動の低下とCO_2の関係があることが明らかにされた。これはCO_2の異常変動に熱帯林が大きく寄与することを示したもので大きな発見といえる。 地球全体を類似した生態気候特性で区分するためのエコクライメ-トマップ(生態気候区分図)の概念についてワ-キンググル-プを通じて討議し,予備的に生態気候区分図のテストマップを作成した。しかし生態的,気候的さらに農業的に植生分布に関する臨界条件についてさらに検討する必要が明らかになった。月別降雨および気温の面的分布についてのデ-タベ-スが完成したので,上記臨界条件については次年度さらに詳細な検討をすることが可能である。 平成2年度の成果を要約すれば,定量的な形で世界の植生図が完成したことと,その変動と二酸化炭素の変動とに相関があることが明らかにされたことである。生態気候区分図は中間成果の段階である。
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