Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
東北地方においては冬期の降雪は水循環を考える上で重要な要素であり,また,春の融雪出水は水資源および防災の両面から重視される.本研究では衛星デ-タを用いて,残雪面積を計測し,それから残雪量を推定する方法を提案し,さらに残雪面積情報を組み込んだ融雪出水モデルを作成した. 用いたのは,国産衛星MOSー1のMESSRデ-タと東北大学で直接受信を開始したNOAA衛星のAVHRRデ-タ,および只見川上流域での水文・流量デ-タである. MOS1と国土数値情報デ-タの高度,河川,地質デ-タとを用いて,流域の地覆,地形,地質,流路網などの水文特性について流域デ-タベ-スを作成する方法について検討した. つぎに,NOAAーAVHRRデ-タより,残雪域を判別する方法について考察し,1989年から1990年までの3年間の融雪期の残雪域の変化の時系列デ-タをNOAAのデ-タより作成した.同時にダム流入量デ-タを入手し,これらを比較することにより,融雪出水の特性を考察し,残雪面積と残雪量との関係を求めた. さらに,残雪面積,降水量,温度を入力とする融雪流出タンクモデルを作成し,最適化手法で係数決定を行った.得られたモデルはトレ-ニングデ-タの再現,別の年の融雪流出予測いずれについても,満足のいく結果を与えるものであることが確かめられた.
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