Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
昨年度は,ナノメ-タ-級の粒子サイズを有す炭化ケイ素超微粒子の合成に成功した。この研究成果に基づき本年度は,ナノメ-タ-級超微粒子を焼結用原料とした焼結の実験を行なった。炭化ケイ素は共有結合性の強い物質であり,焼結が困難である。それ故に焼結の第1目標は緻密焼結体を得ることである。焼結の第2の目標は,その緻密焼結体が,超型性を示すためには,微細な微構造をとることである。本年は第1の目標を達成することができた。 焼結用超微粉末原料は高周波プラズマを利用した気相反応法で合成した。合成条件は昨年の研究成果に基づき,アルゴンをプラズマ作動ガスとし,モノシランとメタンを原料ガスとして合成した。高温度の煙状炭淡ケイ素は、数百度の温度領域のところでアルミナ皿と衝突させ,ゆるやかな凝集粉末として採集した.粒径5nmの黒色をしたダイヤモンド型の炭化ケイ素を焼結用原料粉末とした。 炭化ケイ素の自己焼結体は未だ得られていなかったが,本研究ではホットプレスにより2300℃,40MPaで理論密度に到達した焼結体を得るのに成功した。本焼結体は超微粒子を焼結原料とした点が特徴である。超微粒子は表面積が大きいため,表面酸化が起り易い。炭化ケイ素の表面酸化関R1(非晶質ケイ酸塩)は焼結を妨害するため,含有酸素量を1.5重量%以下にした。超微粒子は成形が困難なため,CIP圧力を上げ,超微粉末を造粒するなどの手段により生成形体密度を50%TDにすることができた.表面酸化の防止を,生成形体密度の向上が緻密焼結体を得る鍵であることがわかった。焼結体の微構造を観察した結果,粒成長が起こり2ー3μmの粒子径となっていることがわかった。現在粒成長の制御をいかにするかと云う難問題を解決すべく研究を進めている。
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