メカニカルアロイング法による極微細組材料の創製およびその力学特性に関する研究
Project/Area Number |
02229219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
大塚 正久 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20013732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 純一 日本大学, 生産工学部, 教授 (00120410)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | メカニカルアロイング / 機械的性質 / 分散強化 / アルミニウム合金 / 耐熱材料 / 耐摩耗性材料 / 高温変形 / クリ-プ |
Research Abstract |
メカニカルアロイング(MA)法によるアルミニウム合金では、非常に高密度の転位(加工硬化)と、熱的に安定で微細に分散した第2組粒子(分散強化)によって、非常に高い強度が得られる。さらに、硬質のセラミック粒子を分散させることにより、耐摩耗性が改善されるので、エンジン部材への応用も期待できる。他方、この種の材料は、おそらく上記のようなきわめて微細な組織に起因して、通常の溶解鋳造法や粉末治金法による分散強化合金と変形挙動が著しく異なることが指摘されているものの、詳細についてはあまり知られていない。本研究では、まずMA法によりAlー(0〜10vol%)TiB_2合金およびAlー1.5vol%w合金を作成し、ついでその組織と強度(とりわけ高温強度)の関連を精査することを目的とした。紙幅の制約上、AlーTiB_2合金に関する方法と成果のみを以下に記す。 【方法】高純度A1のアトマイズ粉末(平均粒径80μm)とTiB_2粉末(平均粒径5.6μm)との混合粉末をMA処理したのち、固化(550MPa)→真空脱ガス(623K)→熱間押出し(673K)を施して得た丸棒を供試材とした。TiB_2の体積率は0%、2%、5%、10%である。これより直径4mm、高さ6mmの円柱状試験片を切出し、温度293〜873K、歪速度8.33×10^<ー5>〜8.33×10^<ー2>s^<ー1>で大気中にて圧縮試験を行った。また823Kでの焼鈍の影響も調べた。他に静的加熱を伴う硬さ変化の測定、および通常の方法によるOM・TEM・SEM観察を行った。 【結果】(1)静的加熱による常温硬度の低下は673K以上で生じた。ただしその低下の割合は分散粒子の体積率の大きいものほど少ない。(2)粒子体積率によらず室温でも変形開始直後から加工軟化現象が認められた。他方、高温、・高歪速度域では明瞭な降状降下現象を示した。(3)局所的なせん断破壊を伴う塑性不安定現象が673Kで低歪速度域においても最も顕著に現れた。しかし塑性不安定の開始歪は粒子体積率が大きいほど減少した。(4)TiB_2粒子の添加による耐力の上昇は、常温から473Kの中間温度域で最も大きかった(図1)。(5)各合金とも歪速度と耐力の規格化プロット(ε^^・/Dvーσ_<0.2>/G)は一本の曲線上にのらず、特に773Kで強度の落込みが激しかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)