靜動疲労荷重を受ける表面研削したセラミックスのき裂先端に着目した強度評価法
Project/Area Number |
02229220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
浦部 和順 龍谷大学, 理工学部, 教授 (50016383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 尚武 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (80213776)
堀川 武 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (30209291)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | アルミナセラミックス / 炭化珪素セラミックス / 窒化珪素セラミックス / アルミナ結晶粒 / 3点曲げ強度 / 疲労強度 / TEM観察 |
Research Abstract |
セラミックスの強度は表面層の微視的構造に強く依存することが知られているが、表面の性状、特に研削砥石の砥粒によって発生する極微細なき裂については十分に観察されているとは言い難い。本研究では4種類のセラミックス(イオン結合性の強いアルミナ、共有結合性の窒化珪素と炭化珪素、及び相転位強化型のジルコニア)について研削した表面を走査型電子顕微鏡、及び透過型電子顕微鏡を使用して観察し、3点曲げ疲労試験をJIS R1601に規定されてい寸法の試験片を用いて、応力比R=0.1の完全片振りで実施した。 1.電子顕微鏡観察結果 #325と#800の砥石で研削したアルミナセラミックス表面のSEMから砥粒の差による研削表面の顕著な相違は認められなかった。また、研削表面は粒界が破壊してアルミナの結晶粒が脱落した部分と結晶粒が削られて平面となった部分から構成されており、後者の部分には表面と比較的浅い角度をなして内部方向に進行している極微細なき裂が観察された。また、アルミナ結晶粒を高倍率TEMで観察した結果、研削によって生じたと考えられる転位が観察された。 2.曲げ疲労試験結果 アルミナセラミックスでは#325の砥石で研削した場合が#800の砥石で研削した場合よりも若干疲労限度が高くなる傾向であり、約11Kg/mm^2の疲労限度を示す。この値は静的曲げ強度の約30%である。窒化珪素セラミックスの疲労限度は50Kgf/mm^2程度であり、これは曲げ強度の約33%である。 炭化珪素セラミックスの結果は繰返し数の非常に少ないところで破断するか、あるいは2x10^6回迄繰返しても破断しないかのいずれかに別れる。少ない繰返し数で破断した実験点はほとんど最大応力が平均的曲げ強度を越えているものである。したがって、本疲労試験のような片振り応力の場合、曲げ強度の高い炭化珪素においては、いわゆるSlow Crack Growthがほとんどみられないと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)