非交互共役構造の特性を基盤とする有機機能物質の分子設計
Project/Area Number |
02230223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹下 齊 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (70004281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 修雄 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (50150537)
初井 敏英 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (30038591)
森 章 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (70038602)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 液晶 / [1,9]シグマトロピ- / 分子間水素結合 / トロポノイド / スメクチックC相 / スメクチックA相 |
Research Abstract |
昨年に引き続き、[1,9]シグマトロピ-を駆動力とするトロポノイド系液晶化合物の合成を行った。分子幅が大きい為、対応する六員環芳香族誘導体よりも液晶性が劣ると考えられていた七員環系芳香族誘導体のトロポノイドが多くの観点から六員環に優る液晶化合物のコア構造であることが分かって来た。即ち、i)初めて単環性のロッドタイプ液晶が合成出来た。5ーアルコキシー2ーアルカノイルトロポン誘導体が安定したスメクチックA相を呈する琴が判った。対応するベンゼン系誘導体,4ーアルコキシフェニル アルカン酸は全く非液晶性であった。ii)分子間の配向を制御する目的で、水素結合を組み込んだ、5ーアルキルアミノー2ー(4ーア ルコキシベンゾイルオキシ)トロポンを合成した。その結果、ある範囲の鎖長のアルキル基の場合に安定な液晶相を発現することが判った。そして、その場合にはスメクチックC相が卓越することが示された。さらに、分子間水素結合を形成し得る官能基の幾何学配置を考慮して、最適鎖長のアルキル基の分子設計を行った。これらの結果から、信頼性の高いトロポノイド液晶分子の三次元モデルを提案した。iii)以上の様に、トロポノイド液晶においては、[1,9]シグマトロピ-が重要である事が判ったが、一方で、トロポンのカルボニル基は極性の大きい側方置換基でもある。従って、2ーベンジルオキシ誘導体の液晶性も興味のある点である。一連の化合物を合成して調べてみると、三環性誘導体,2,5ービス(4ーアルコキシベンジルオキシ)トロポン、及び5ー(4ーアルカノイルオキシ)ー2ー(アルコキシベンジルオキシ)トロポンはいずれも優れた液晶性を示したが、対応する六員環誘導体は非液晶性であった。iv)これら液晶性発現と[1,9]シグマトロピ-の関係を理論的に解析した。その結果、実験的に得られた知見がジェット分光法及びXー線結晶解析によって支持された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)