有機金属試薬のイミン類への付加反応における立体制御
Project/Area Number |
02231212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
藤沢 有 三重大学, 工学部, 教授 (60115730)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 不斉合成 / 有機金属化合物 / ヘテロ原子 / 配位能 / 光学活性アミノ化合物 / 金属エノラ-ト / βーラクタム / 含窒素天然有機化合物 |
Research Abstract |
自然界にはアミノ酸、βーラクタム、アルカロイドなど数多くの有用な含窒素生理活性化合物が存在するが、その多くは光学活性体であり、生理活性の発現には窒素原子と結合した炭素の立体化学が重要である。従って、これらの化学合成の際その有用な前駆体となる光学活性アミン化合物の任意の鏡像体の供給が要求される。従来の不斉合成では用いる不斉源が一方の鏡像体に限られることが多いため、合成できる生成物も一方の鏡像体に限られる。本研究では、光学活性イミン化合物への有機金属試薬の付加反応において、用いる金属種を選択することによりアミン化合物の二つの異性体を夫々選択的に与えるイミン基質の設計を、特に金属が各々ヘテロ原子に対する独自の配位能力を有することを考慮とながら検討した。その結果(S)ー2ーメトキシー1ーフェニルエタノ-ルをα位に導入したE体のOーベンジルオキシムに対するアリル金属試薬の付加反応において、アリルリチウムとアリルGrignard試薬ー塩化セリウムを夫々用いることにより対応するアミンの両異性体を夫々選択的に合成することができた。また、不斉源を窒素原子上に導入したイミンへの有機金属試薬の付加反応についても、(R)ーβーメトキシフェネチルアミンとアルデヒドより生成するイミンへの付加反応において有機リチウムあるいはセリウム試薬を用いるとR体、一方有機銅試薬を用いるとS体のアミンがそれぞれ選択的に得られることを見いだした。不斉源は還元的に容易に除去できる。さらに、(S,S)ー1,4ージメトキシー2,3ーブタンジオ-ルを不斉源に用いたイミンへのエステルエノラ-トの付加反応においても、対金属としてリチウムとチタンを使い分けることにより対応するβーラクタムの両異性体を立体選択的に作り分けることに成功した。上述したように有機金属試薬の配位能の差を利用した光学活性各種アミン化合物の両鏡像体の選択的合成手法は有機合成化学上極めて有用であり、各種含窒素天然有機化合物の合成に広く活用できる手法である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)