オルガノポリゲルマンー電子受容体複合系を用いる高歪ゲルマニウム化合物の合成
Project/Area Number |
02231227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
持田 邦夫 学習院大学, 理学部, 教授 (20118772)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ポリゲルマン / ゲルマニウムーゲルマニウムσ結合 / 光反応 / 電子移動 / ゲルミレン / ゲルミルラジカル / レ-ザ-閃光 / マトリックス |
Research Abstract |
ゲルマニウムーゲルマニウムσ結合を有するポリゲルマンを合成し、そのσ結合の物理化学的性質を明らかにし、さらにその性質に基ずく新しい反応を見い出すことを研究の目的とした。(1)鎖状ポリゲルマンの合成と2,3の物理的性質;鎖状パ-メチルポリゲルマンの合成はトリメチルクロロゲルマンとジメチルジクロロゲルマンをリチウム金属で縮合させることにより合成した。ポリゲルマンは紫外領域に吸収を有すること、また酸化電位およびイオン化電位が低いことが明らかになった。(2)鎖状パ-メチルゲルマンの光化学;鎖状パ-メチルポリゲルマンをシクロヘキサンに溶かし、脱気アルゴン置換の後、低圧水銀ランプ(254nm)光照射するとゲルマニウム鎖が減少し、最終的にはオクタメチルトリゲルマンになる。この光反応の分解過程を明らかにするために1)捕捉剤存在下での光反応,2)低温でのUV吸収研究,3)低温でのESR研究を行なった。ジエン共存下、ゲルミレン付加体のゲルマシクロペンテンを、四塩化炭素共存下、ポリゲルミルクロリドを生成することによりポリゲルマンの光反応はゲルミレンを放出する過程とゲルマニウムーゲルマニウム結合のラジカル解裂が競争し、鎖を減少することが明らかとなった。これら不安定中間体は低温下,UVでゲルミレン(437nm)を、ESRでゲルミルラジカル(g=2.014,△H1/2=5mT)を直接捕捉できた。(3)鎖状ポリゲルマンを電子供与体とする電子移動反応;ポリゲルマンとテトラシアノエチレンを反応させると電荷移動吸収スペクトルが観測できた。またこの吸収は50℃で徐々に反応し,1,2付加体を生じることも明らかになった。(4)環状ポリゲルマンの光化学:環状ポリゲルマンを光照射すると、順次環を減少する。その分解過程を1)捕捉剤存在下での光反応,2)低温でのUV吸収研究,3)レ-ザ-閃光分解実験で明らかにできた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)