Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Research Abstract |
1.超新星爆発における元素合成が爆発前の星の進化のモデルにどのように依存しているかを調べるため,爆発の流体力学的計算と衝撃波に伴う爆発的元素合成の計算をおこなった。とくに ^<57>Coや ^<44>Tiの生成量を決定している星の中心部の中性子過剰度が対流の広がり方にどのように依存しているかを定量的に明らかにした。また中性子星の質量や爆発のエネルギ-の大きさに不定性が残されているので,それらに対する依存性を明らかにした。 2. ^<57>Coや ^<44>Tiの崩壊に起因するγ線の強度を計算し,気球観測の予測値を求めた。 3.γ線とX線の輸送を解くモンテカルロ・シミュレ-ションによって,「ぎんが」観測との比較から,超新星内部で物質混合がおこったことを示唆した。 4.示唆されているような爆発中の物質混合が実際に起こるかどうかを,二次元の流体力学的計算によって明らかにした。計算された物質分布と観測情報とから,物質の混合の仕方,固まりのでき方の流体力学理論の妥当性を明らかにした。 5.膨張していくガスの温度が十分低くなれば,ダストが形成され得る。X線やγ線の存在下でのダスト形成の可能性を調べた。また,ダストの赤外放射を推定し,観測との良い一致を得た。 6.爆発して2年半以後の光度曲線は, ^<56>Coの崩壊によって放射されたγ線を起源とするものから,他のエネルギ-源へと,移行しつつある。これが,パルサ-の存在によるものか,57Coの崩壊に依るものかを判定するための光度曲線の計算を行なった。この結論を下すには,まだ数か月の観測が必要である。 7.星周物質と超新星物質の衝突の流体力学計算を行ない,X線放射の予測を行なった。
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