Project/Area Number |
02234209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
観山 正見 国立天文台, 理論天文学研究系, 助教授 (00166191)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 超新星爆発 / 中性子星 / 分裂過程 / 合体過程 / 重力崩壊 / 動力波放出 |
Research Abstract |
超新星爆発を起こした進化した星の中心核は、ニュ-トリノ放出等によってエネルギ-を失う事で収縮を始める。この中心核が重力崩壊して中性子星になる過程を、3次元数値シミュレ-ションによって解析する事が本申請課題の目的であった。中性子星形成過程において回転の効果を無視できないものも存在する事が予想されるが、回転の効果を考慮した原始中性子星の進化の過程はまだよくわかっていない。特に、高速回転する原始中性子星は重力崩壊中に分裂する事も予想される。従って本研究では、(1)初期状態のモデル化、(2)状態方程式のモデル化、(3)重力波放出過程の取りこみ、を考慮して、回転を伴う重力崩壊の3次元数値シミュレ-ションを実行した。 この結果、重力崩壊時の原始中性子星の分裂過程の有無は、初期の内部エネルギ-と重力エネルギ-の比に強く依存していることがわかった。つまり、内部エネルギ-が小さい初期モデルは分裂することとなる。この結果は、核密度まで状態方程式をN=3のポリトロ-プとして近似したためであると考えられる。しかし、内部エネルギ-に対する依存性が強いことは、ここでは考慮していないニュ-トリノによるエネルギ-放出過程の重要性を強く示唆するものである。今後の研究に方向付けが得られた事になる。更に、分裂が進行する場合は、分裂片が多体問題として再び合体する過程までシミュレ-ションする事に成功した。 以上の過程から、ランダウ・リフシッツ公式を使うことによって重力波放出率を求めた。重力波の放出エネルギ-の総量は、静止エネルギ-の約1%にも達し、経済時間は約25ミリ秒にもなることがわかった。3次元過程であるため、軸対称の過程に比べて大量の重力波の放出が実際に確認された。更に、重力波放出の反作用を流体の運動に取り入れる計算方法も確立した。これらの研究成果は現在論文を準備中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)