抗HIV抗体の新しい超高感度測定法と高感度簡便測定法の開発と実用性の検討
Project/Area Number |
02235109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
石川 栄治 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (40029939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊原 俊平 ペプチド研究所, 代表取締役社長 (50072765)
牛島 広治 国立予防衛生研究所, エイズ研究センター, エイズウイルス室長 (10091068)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 抗HIV抗体 / 抗体 / 酵素免疫測定法 / 免疫複合体転移測定法 / ペルオキシダ-ゼ / βーDーガラクトシダ-ゼ |
Research Abstract |
HIV感染の診断をより確実に行うために、血清中抗HIV抗体の高感度測定法(免疫複合体転移免疫測定法、immune complex transfer immunoassay)の開発を試みた。血清中抗HIV抗体、2,4ージニトロフェニル(DNP)化抗原、標識抗原の3者を同時に反応させ、形成された3者の複合体を抗DNP抗体不溶化固相の上にトラップした。固相を洗浄した後、複合体を固相からDNPーリジンにより溶出し、抗ヒトIgG抗体不溶化固相の上に移し換え、抗ヒトIgG抗体不溶化固相に結合した標識活性を測定した。また、IgG以外の抗体も測定するため、DNP化抗原と抗ヒトIgG抗体不溶化固相の代りにDNP化ビオチン化抗原とストレプトアビジン不溶化固相を用いる方法も開発した。標識として、酵素とeuropiumを用いたところ、酵素の方が感度と再現性の面で優れていることが分ったため、当面酵素を標識とした。抗原としてHIV部分合成ペプチドgp41(586ー606)およびgp41(598ー611)を用いた方法では、HIVキャリア-の血清と充分反応する測定系を開発することはできなかった。そこで、大阪大学微生物病研究所・中田篤男教授らとの共同研究によりHIVのリコンビナント・プロテインを抗原とする方法を試みた。リコンビナントp24を抗原とする測定法では、ゼラチン粒子凝集法およびドット・ブロット法より30〜3,000倍高感度化されることがわかった。標識酵素として西洋ワサビ・ペルオキシダ-ゼを用いると30〜300倍、大腸菌・βーDーガラクトシダ-ゼを用いると300〜3,000倍の高感度化であった。次いで、リコンビナントRTを抗原とする測定法を試みたところ、ドット・ブロット法とほば同じ感度であった。これは、RTの溶解度が低いため、DNP化RT、酵素標識RTの調製の時SDSを用いた影響であることが推察されたので、現在、SDSを使わないでRTコンジュゲ-トを調製中である。今後、envペプチド、p17、p15、NEFなどを抗原とする高感度測定法を加えて、より確実なHIV感染の診断に貢献する計画である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)