新しい実験的HIV感染in vitroおよびin vivoモデルの作製
Project/Area Number |
02235217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
宮坂 昌之 (財)東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 室長 (50064613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 ふじ子 (財)東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 研究員 (90124453)
小谷 政晴 (財)東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 研究員 (10195737)
遠山 典子 (財)東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 研究員 (30217468)
玉谷 卓也 (財)東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 研究員 (70207231)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | HIV / エイズ / ウサギ / 遺伝子導入 / CD4 |
Research Abstract |
エイズにおいては、霊長類以外では満足な動物モデルが得られていなのが実情である。しかし、最近、ウサギがHIV,HTLVー1をはじめとするヒトに対するレトロウイルスに感受性を示し、感染効率はあまり高くないものの個体レベルでの実験的感染が可能であることを示唆するデ-タが報告されている。われわれは、ウサギ細胞にHIVのレセプタ-であるヒトCD4を遺伝子導入により発現させることにより、効率のよい実験的感染モデルの作製が可能であるかにつき検討した。 まず、HTLVー1感染ウサギT細胞株をホストとしてヒトCD4遺伝子導入を試みた。ヒトCD4をコ-ドするcDNAをBCMGSNeo発現ベクタ-に挿入し、電気穿孔法を用いてトランスフェクションを行った。得られたG418耐性株についてヒトCD4の発現をフロ-サイトメトリ-法により検討した。得られた株はいずれもきわめて高いヒトCD4の発現がみられた。このうち、2株を選びHTLV IIIbを加えHIV特異抗原の発現がみられるかにつき蛍光抗体法を用いた検討した。その結果、きわめて弱いHIVの感染しか認められなかった。しかし、これらの株を、予めHIVを感染させておいたヒトT細胞株MOLT4と共培養すると著しい巨細胞形成が認められ、さらに細胞内、外に多数のHIVの形態をもったウイルス粒子が電顕的に観察された。培養上清中には高いp24活性が認められたことから、ヒトCD4を発現するウサギT細胞においてHIVの感染、増殖がおきていることが確認された。これらのことは、ヒトCD4遺伝子の導入によりウサギ細胞にHIV感受性が付与されたことを示す。現在、ウサギ個体へのヒトCD4遺伝子の導入を試みているが、遺伝子導入には成功しているものの、導入遺伝子の発現がみられていない。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)