Project/Area Number |
02236201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
田中 英明 群馬大学, 医学部, 助手 (90106906)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
|
Keywords | 細胞接着分子 / 運動ニュ-ロン / モノクロ-ナル抗体 / cDNAクロ-ニング / イムノグロブリンス-パ-ファミリ- / 膜蛋白 / 脊髄神経 |
Research Abstract |
脊髄神経は、運動ニュ-ロンと後根神経節の軸索から形成される。その細胞表面には、我々がニワトリ胚脊髄の粗膜分画を抗原としてモノクロ-ナル抗体を産生し、免疫組織化学によるスクリ-ニングから、運動ニュ-ロンの発生直後から神経筋シナプスが形成される時期までの一過性の発現される分子量約10万の膜蛋白であるSC1が存在する。SC1の持つ機能を解析するために、ニワトリ全胚の膜分画をNPー40により可溶化後、モノクロ-ナル抗体のアフィニテ-カラムにより、SC1分子を精製した。そのN末端のアミノ酸配列は既知の蛋白質と一致せず、未知の蛋白質と考えられた。精製したSC1に対するウサギ抗血清を用いて、4日目ニワトリ全胚のcDNA発現ライブラリ-から、CS1cDNAをクロ-ニングし、3.4kbのクロ-ンを得た。シ-クエンスした結果、N末端アミノ酸配列に対応する配列が含まれていたことから、SC1cDNAと同定した。SC1はこれまで未知の新しいイムノグロブリンス-パ-ファミリ-に属する蛋白質であった。ホモロジ-検索の結果、SC1はヒトメラノ-マのマ-カ-抗原として報告されているMUC18と良く似ていた。さらに、細胞接着分子として知られるNCAM(neural cell adhesion molecule)とも相同性がみられた。SC1が細胞接着活性を持つかどうかを調べるため、SC1cDNAを発現ベクタ-に組み込み、ヒト腎由来の293細胞に一過性に発現させ、三角フラスコを用いて旋回培養したところ、SC1(+)の細胞同士が接着し細胞凝集が起こることから、同じ分子同士が接着するホモフィリックな細胞接着分子であることが明らかになった。さらに、SC1に結合するモノクロ-ナル抗体の一つが、SC1による細胞接着を選択的に阻害することが明らかになった。
|