ApoB mRNAに出現するゲノDNAにコ-ドサれないストップコドンに関する研究
Project/Area Number |
02238203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
樋口 京一 京都大学, 陶部疾患研究所, 講師 (20173156)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | apoB mRNA / RNA editing / 遺伝暗号 / コウス / 発生 / 加齢 / 食事条件 |
Research Abstract |
ヒト、兎、マウス等の肝臓と小腸では一部のapoBー100mRNAのほぼ中央部に位置するシトシンが転写後にウラシルに置換し、premaure stop codonが出現する.その結果として分子量が約半分のapoBー48蛋白が合成されると考えられている.このことはDNA上の遺伝情報が転写後に変換可能であることを示し遺伝暗号の可変性の一例として重要な発見であった.私は本年度はこの現象がなんらかの生理的意義を持っており,しかも積極的に生体によってコントロ-ルされているかを検討し以下の新しい知見を得た.1.<絶食・高脂肪食によるeditingの変化>___ー:24,48hrの絶食によりapoBmRNAの発現量の増加(4倍)とediting効率の減少(70%→45%)が観察された.この変化は血清中のapoBー100とapoBー48の量比にも反映されapoBー100の比率が増大した.高脂肪食投与開始後,血清コレステロ-ルは増加し,一時期editing効率は減少する(70%→55%)が,3週以降は増加し(80%),それに伴いapoBー48の比率が増大した.2,<発生・老化によるediting効率の変化>___ー:肝臓でのediting効率は出生を機にし劇的に変化する。SAMーR/1では出産前では20%のapoBmRNAがeditingを受けているにすぎないが,出産後1ケ月で70%に達する.その後,editing効率(70%)は変化しないが22ケ月の高月齢マウスでは効率は60%へと減少する.また寿命が短く,促進老化を示すSAMーP/1マウスでは若齢より効率が低く(40%),12ケ月齢で減少する(50%).小腸では両系とも出生に伴いediting効率は30%から10%以下へと減少し,その後加齢変化は観察されなかった.血清中の両apoB蛋白の量比は肝臓でのediting効率の変化とよく一致した。この様にapoBmRNA editingは生体の栄養条件や 発生、加齢にともない変化し,その結果として血清中の両apoB蛋白の量比も変化することが判明した.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)