Project/Area Number |
02239209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
黒田 清子 大阪大学, 理学部, 助教授 (30028138)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 滑り運動 / ダイニン / 微小管 / 原形質流動 / イワヅタ |
Research Abstract |
本研究は、海産の巨大緑藻イワヅタ(Caulerpa)の原形質流動における微小管の滑りの分子機構を明らかにすることを目的とする。イワヅタの細胞内には100本前後の微小管の巨大な束が多数存在し、各微小管の間、および微小管と細胞小器官の間には、23nmの間隔で周期的に並ぶクロスブリッヂが観察される。このクロスブリッヂにダイニン様蛋白質が含まれていることを示唆する結果を本研究者らは得ている。本年度は、イワヅタの粗抽出液中に、ウニ精子ダイニン重鎖とSDSーPAGEで移動度を同じにするペプチドを検出することができた。このバンドを切り出し、抗体を作製した。現在、この抗体および抗ウニ・ダイニン抗体を用いて、ブロッティングによる高分子領域バンドの同定を行っている。また100kdー200kdの間にも数本のバンドを検出することができた。それらの中にダイニン以外の、微小管依存性のトランスロ-ケ-タ-が存在するか否かを確かめつつある。またダイニン様蛋白質の抽出・精製に努力している。一方、イワヅタの細胞モデル系を用いて、VanadateとATPの存在下でのUVー照射による流動の阻害、および上記抗体による流動の変化を検討中である。イワズタの流動において、細胞小器官と微小器の間の滑りのみでなく微小管同士の滑りが“おんぶ効果"として働いているか否かを、<in>___ー <vitro>___ーに取り出したイワズタの微小管束を用いて明らかにしようとしている。このためには、細胞内での個々の微小管の極性を決定することも早急の課題である。
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