籠入りATP光分解後の筋細胞内ATP加水分解経過を蛍光pH指示薬で高速に記録する
Project/Area Number |
02239212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
堀内 桂輔 大分医科大学, 医学部, 助教授 (50183603)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | BCECF / かごめATP / 光分解 / 化学力学エネルギ-変換 / ATPase / 筋収縮 / プロトン |
Research Abstract |
BCECFによるミリ秒のH^+蛍光測光が可能であれば、かごめATP光分解法と組み合せて、筋収縮蛋白のATP加水分解によるH^+遊離とエネルギ-変換との関連の解明に役立つと考えて、これを試みた。光分解には、キセノン閃光ランプ(200J、1ms、300〜350nm)を用いた。モルモット腸腰筋から得たスキンドファイバ標本を毛細石英管に詰めた。管内を灌流しながら筋の張力を測れるように工夫した。石英管は、光電子増倍管を備えた倒立落射蛍光顕微鏡の対物レンズの上に固定して蛍光測光に備えた。灌流液には10〜20mM BCECFと1〜4mMかごめATP、10〜20mM Pipesを加えた。光分解時に閃光の一部が光電子増倍管に迷入し、長く巨大なア-チファクトが蛍光信号に混入した。H^+変化のないはずの実験トレ-スを以て、変化のあるはずのトレ-スを補正することをこころみた。補正が不完全であり、またS/N比が小さかったので、最も興味のある光分解直後のH^+変化が全く不明だったが、定常収縮に伴う緩やかなH^+遊離であろうと思われる蛍光信号変化がかろうじて観察できた。 現在における問題と対策。(1)光分解の近紫外線光源としてのキセノンランプ閃光が比較的長くかつ少しの赤色光を混じえており、これが蛍光測光に混入する問題は深刻である。極めて短かく単色であるルビ-レ-ザ-の倍波を光分解光源に用いることも検討する必要がある。(2)閃光混入の問題は、閃光時に光電子増倍管の感度を一過性に低下させることのできるゲ-ト回路の付いた測光装置を利用することで解決できる可能性もある。(3)蛍光強度を高めて相対的に閃光の影響を小さくすることも検討する必要がある。蛍光装置の二色鏡を、BCECFの特性に合わせて特別に設計することがそれである。
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Report
(1 results)
Research Products
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