Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,申請者が開発中のマルチ計測光学顕微鏡を用いて,微小な膜小胞一個とパッチ膜との融合過程を,パッチクランプ下で,画像,電流,容量の各パラメ-タを同時測定して微視的な解析を行なうことである。本年度はハ-ドウェアとソフトウェア部のの完成,および膜融合の予備実験を目指してスタ-トし,以下の述べるような結果を得ることができた。 1,ハ-ドウェア (1)ドリフトフリ-マニピュレ-タ:レ-ザ光学用のスライダと高精度直流モ-タを用い,パルス巾およびパルス高サ-ボコントロ-ルを組合わせることにより,0.1μm以下の制御精度,0.2μm/5分の安定性を有するリモ-トマニピュレ-タを製作した。(2)タイムコ-ドデコ-ダ:画像記録用テ-プに書き込まれたタイムカ-ド(SIMPIE CODE)を位相ロック回路を用いてシリアルに読み出すデコ-ダを製作した。 2,ソフトウェア (1)画像取り込みソフト:デコ-ダからのタイムコ-ドをもとに,任意のフレ-ムから任意の問融で画像を拡張RAM上に取り込むプログラムを完成した。(2)画像デ-タ圧縮ソフト:取り込んだ画像に適当なウィンドウをかけて,重要な情報のみを抽出するプログラムを完成した。これにより,250KBの情報を1/10程度に圧縮でき,以後の処理速度が格段に向上した。 3,膜融合実験,あらかじめパッチ電極内に形成した膜小胞(〜1μmφ)とパッチ膜との融合の腕間を画像的に把えることができた。パッチ膜容量を同時測定することにより,膜小胞の容量は約0.7μF/cm^2と推定された。
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