Project/Area Number |
02243211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松尾 容孝 鳥取大学, 教養部, 助教授 (20199764)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 近代化 / 林野官民有区分 / 地理情報システム / 育成林業 / 山地放牧 / 混牧林 / 環境変化 / 地図化 |
Research Abstract |
(1)近代林野制度の確立・展開が林野環境の変化と再編に与えた影響主に2点行った。 1点は、全営林局管内図と5営林局事業区事業図の収集と分析である。林班を単位に、国有林の分布や造林等施業計画実態を地図資料化し、またサンプル的に、林班沿革簿等を用いて明治期以後の固別林地の変遷を分析中である。 他の1点は地租改正に伴う林野官民有区分と地籍図・台帳類調製の実態分析と相互比較である。民有林卓越地帯奈良県吉野地方の1事例を刊行した(松尾1990)。さらに国有林卓越地帯から適地を選定・分析中で、今後比較と他地域への適用により類型としての有効性を検証する。また、国による官林図・官林台帳調製についても大阪営林局管内を調べた。これらから、近代林野制度確立期の林野把握のあり方を総観できる。 (2)明治〜昭和前期林野経済活動に関する資料収集整理とデ-タ化インテンシヴな調査と広域の面的資料の収集・作成の有機的結合に留意し、山村農民の育成林林と山地放牧畜産をとり扱った。奈良県紀伊川水系は江戸時代後半以来集約的な育成林業地帯である。その代表地川上対を対象地に、育林生産・加工・販売、林野河谷の改変、林業関連職種の就業等の資料収集を終え、とりまとめつつある。 山間部農村の放牧畜産については、中国地方を対象地に、市町村役場と従事してきた農民あてにアンケ-ト調査を実施した。山地放牧した大字の分布とその規定要因の考察、牛馬の放牧・販売慣行の大字間比較、放牧地域と周辺地域との広域間関係の検討を進めている。さらにランドサットデ-タ解析による中国山地の植生図を作成し、山地放牧との関連を検討する準備を進めている。 なお、本年度成果の概要は『近代化による環境変化の地理情報システム 平成2年度総合報告書(I)(II)』(西川治代表)に掲載した。
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