Project/Area Number |
02243220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
三井 嘉都夫 法政大学, 文学部, 教授 (10060930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小寺 浩二 法政大学, 文学部, 助手
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1990: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 土地改変 / 洪水氾濫 / 砂利採取 / 河床変動 / 塩水遡上 / 強混合型 / 弱混合型 / デ-タベ-ス |
Research Abstract |
本研究は,「環境変化と人間活動」と題して開始した初年度成果の主体で四万十川の塩水遡上問題に関するものである。計画した過去における洪水氾濫地域の土地改変の実態とか大都市圏における水源地の土地改変,特に谷頭部の凹地部などの埋め立てならびに流路の暗渠化にともなう豪雨時における洪水の氾濫型の変化などについては現在デ-タベ-スの基礎がためを行っている。四万十川の塩水遡上調査研究は,過去に実施してきた本邦諸河川との比較から検討したのでその結果について述べる。 (1).温水流量や平水流量の出現頻度の高い四万十川は河床形態(とくに勾配)に強く支配されて遡上限界は渇水時でも8.2kmから8.5kmの渡川大橋下流部にある。本邦の大河川の中では遡上距離が短い河川といえる。 (2).縦断観測の結果によると,大局的には太平洋西岸型の強混合型を示すも,河床の深凹部,水衝部,蛇行性,河床物質に支配され,正流時でも逆流時でも水深1.0m〜1.5m以深には高濃度の塩水が停滞し,深凹部には常に滞留している。6.4km(山路)の定点観測の結果では逆流時に,特に濃度の急変部が僅か0.6〜0.8m付近にあらわれ,下層との間に大きな塩水躍層をつくり,日本海へ注ぐ河川のような弱混合型を示している。また遡上限界付近の8.2km付近の凹地部には逆流時に進入したと考えられる塩素量3,000〜4,000ppmの塩水が水深1.0m以下に停滞し,正流時になると,この高濃度の塩水の上に濃度30〜40ppmの淡水が乗ってくる。 (3).河床中の深凹部は河川の攻撃斜面にあたる水衝部に多いが近年砂利採取によって部分的に凹地をつくっている所もある。但し,これは大出水時に変化していくものと考えられるので河川の横断測量が今後も必要。 (4)塩水遡上限界ならびにその変化が生物相の変化,河床変化(とくに砂利採取などの人為)と深い関係を示していることも明らかになった。 (5).今後GISの確立によって本邦諸河川の分類と外帯河川の位置付けの確立につとめる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)