Project/Area Number |
02244116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鬼木 甫 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (40107107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗山 規矩 東北大学, 経済学部, 教授 (50004205)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 知識・情報 / 情報 / 知識ストック / 情報ストック / 環境情報 / 公害情報 |
Research Abstract |
本研究の目的は、社会共通の問題に関する知識・情報の現状を把握し、同問題解決に必要な知的活動のための資源量等についてごく概略の推定をおこなうことである。本年度においては、1960年代後半以降のわが国の環境・公害問題に関する知識・情報の役割を調査した。具体的には、新聞紙上における環境・公害問題に関する記事件数、および水俣病に関する事実と同問題に関する新聞記事の関係の調査をおこなった。 第1に、環境に対する国民全体の知識・情報水準を新聞記事の量によって代理的に把握できると考え、どのような種類の知識・情報がどの程度流通・生産されたかを明らかにすることを試みた。日本経済新聞を調査対象に取り上げ、1965年ー74年の10年間および1975ー90年の16年間の各年次について、縮刷版の記事索引およびデ-タベ-スにより環境・公害に関連する記事を拾いだし、記事の内容・属性に関する統計分析をおこなった。たとえば、記事総数のうち、記事数の多い順に挙げると、(a)公害に関する意見等(事実に関する報道を含まない)、(b)対策・当事者への効果、(c)環境・公害に関する報道、(d)被害に関する報道、(e)補償・訴訟に関する報道の順となる。 第2に、公害についての認識の形成と新聞記事との関係を見るために、水俣病年表の事件数と日本経済新聞上の水俣病関連記事の件数を比較した。たとえば、水俣病に関する事実としては、1959,68,73,78年にピ-クが見られる。これに対し、新聞記事数については、1960年は少数しか見られず、73年および78年にピ-クが存在する。1970年以降水俣病に関する情報が、当事者・関係者だけでなく、社会的に流通し始めたことを示している。また、企業・市民・マスコミ・行政・司法・立法府などの各主体間の情報移動を「情報移動行列」を使って検討中である。
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