Project/Area Number |
02244217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University of Commerce |
Principal Investigator |
辻 新六 神戸商科大学, 経済研究所, 助教授 (80047498)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 情報技術 / 熟練技術 / 職人 / 共生 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高度に進展していく情報技術と熟練技術との関連を探り、新たな両者の関係を見いだすことにある。 文献サ-ベイ、インタビュ-による調査から、3つの方向に向かっていることが明らかになった。一つは、特に製造業の現場では3Kと言われる環境のため、求人難の度合いが激しさを増しており、技能者と呼ばれる熟練技術者の高年齢化の傾向が見られるとともに、情報技術の導入がますます計られている現状が浮かび上がってきた。中小企業では生存のために、人手のかかる作業は自動化せざるを得ず、その傾向にはより一層の拍車がかかっている。次に、一部大手自動車メ-カ-や電機メ-カ-においては、高級化志向の中で手作りの味わいを製品に反映させること、そして人間によって伝承される高度熟練技術の温存を図るために、情報技術に置換させることなく、現場の中にあるいは研修を通して熟練技術者の積極的活用を進めるところも出てきている。三番目の方向としては、熟練技術を持つ技能者の腕をより発揮させるために、情報技術を活用しようとしていることである。例えば、筆者らがインタビュ-を行った酒造会社では、原材料とともに杜氏と呼ばれる職人的熟練技術者の味に占める割合は非常に高いとしながらも、その技術をより高度化し、洗練させるために積極的に温度洲定制御装置などの情報技術導入を図っている。同様の活用として、いくつかの大規模小売店でもベテラン販売員の支援のために情報システムが活用されている。本研究に関して言えば、第三番目の方向が現実に見いだされたことは非常に意味のあることである。単に労働力の置換として情報技術を活用するのではなく、筆者がすでに提唱しているCreativity Support Systemという現場の技術の改善のために情報技術の活用の重要性が実証されたと言うことができる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)