Project/Area Number |
02248217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中島 久男 立命館大学, 理工学部, 助教授 (40113112)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 生態系 / 間接効果 / 安定性 |
Research Abstract |
生態系のような、多くの要素が複雑な相互作用のネットワ-クを構成する系においては、系全体の挙動を解析するには、要素間の直接的な作用だけを見ていたのでは見通しがよくなく、間接効果を含めた作用から様々な性質を見る必要がある。その解析のためのアプロ-チの一つとしてPerturbation Experimentの手法が有望視されており、我々は、それらの理論的な基礎付けとしてSennsitivity Analysisの理論を展開した。この理論では、系の相互作用ネットワ-クの構造から導かれるInflow Sensitiviryを中心に据え、系の様々な性質を捉え直す試みを行なった。まず、これまで議論されてきた、Parameter Sensitivityを、Net InflowのParameter Sensitiviryの項と、Inflow Sensitivityとの積で表されることが示され、Parameter Sensitivityを、系の相互作用のネットワ-クの構造による部分と、パラルテタ-変化によって流れが受ける直接的影響に分離して議論することを可能にした。また、これまで多くの議論がなされてきた安定性の一つの性質であるResistanceを、このInflow Sensitivityと対応付け、もう一つの安定性の性質であるResilienceと密接な関係があることを理論的に示した。 さらに、進化や遷移の現象の解析のために必要な間接効果の評価を行なうもう一つの量として、Inflow Sensitivityと密接な関係にある、Total Effectを定義し、(1)間接的な効果が如何が如何に伝播するか、(2)相互作用にル-プがある場合に間接効果が如何に増幅されるか、(3)二種間の影響が間接効果によって直接効果と符号の変わった相互作用に変わる場合があるとき、等が示された。さらに、3種生物からなる競争系では、直接作用の大きらからでなければ議論できない系の安定性が、Total Effectの符号からだけで、安定性がある程度議論できることが、計算機によるシミュレ-ションから得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)