Project/Area Number |
02250204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 英士 北海道大学, 理学部, 助教授 (90217878)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ルシフェラ-ゼ / ルシフェリン / 生物発光 / ゴニオリン / 概日性リズム / ゴニオラックス / 周期短縮因子 |
Research Abstract |
<Gonyaulax polyedra>___ーは、単細胞藻類、渦鞭毛藻の仲間で、夜間に発光することが知られている。この発光系は基質ルシフェリン、酵素ルシフェラ-ゼならびにルシフェリン結合タンパクによって構成され、概日性リズムを示し、体内時計によって制御されているものと考えられている。励起分子を生成する発光系が、体内時計によってどのように制御されているのかを明らかにするため、われわれの見出した周期短縮因子を中心に検討している。 まず、内在性周期短縮因子ゴニオリンの立体選択的かつ簡便な合成方法を開発し、その構造ならびに活性を確認した。また光学純度は60%e.e.ではあるが、光学活性体の合成方法も見出し、この方法を用いて天然型と非天然型の誘導体を7種合成した。得られた化合物について周期短縮活性を測定したところ、絶対構造は活性発現にはあまり関与せず、またメチル基を一つエチル基に変えたものが最も強い活性示すことが分かった。従って、メチル基は活性発現上必要ではないものと推定されるが、今後メチル基のない類縁体にて確認する必要がある。 これらの周期短縮因子の作用発現機構は不明であるが、まず細胞内への取り込みが行われてから周期が短縮されるものと推定されたので、まずクレアチンの細胞内への取り込みについて検討した。外因性周期短縮因子クレアチンの細胞内への取り込みは、周期短縮効果とは異なり、外光の波長に関係なく認められた。また取り込み速度と取り込みの濃度から、細胞内への取り込みは特異な能動輸送機構によるもと推定している。 今後は、より光学純度の高い化合物の成合方法を確立し、放射性同位元素や安定同位元素でラベルした化合物を用いて、内在性周期短縮因子の生合成ならびに物質の動態について検討する必要がある。
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